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これを書いているのは7月20日

by エムジーエス 森 典子

亜土ちゃん願望ふつふつと

本当ならば今頃、毎晩キッチンスケールを取り出し、どちらのTシャツが軽いか、どちらのレギンスが?などと計量に没頭していたのに。

軽い方を選ぶだけではダメ、コーディネートがデタラメになるから。パズルを解いて辻褄を合わし条件をクリアにしていく作業なのです。平和すぎる。
なのに、そんな荷造りからスタートする毎年の特別な休暇が奪われてしまった!

緊急事態が解除されてからも、さらに感染者は増加、期待と警戒が交錯し一進一退する現在。
ビニールカーテンのレジが日常に馴染み、アクリル板の設置も珍しくない今、これは、亜土ちゃんみたいに遊べるチャンス!?すきあらば!と狙っているのは私だけではないはず。
何十年の時を超えて。ついでにペンも置いて欲しいです。

Withコロナをめぐる現在の状況へどのように反応するのか、光は通しても空気は遮断するビニールカーテンのようにややこしい閉塞感の中、これだけ日々変化すると心境も複雑になるので、もう普通に過ごすことに。

といっても行動が制限されている。自宅で映画、ためていた読書。掃除。ableton Liveを久々に起動。Spotifyで…。特に、なんでもないこと。

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様々なジャンルのイベントが中止に。フライヤーデザインしたライブイベント。


風を待つ

そうこうしながら自粛が緩和され、県を跨ぐ行為に躊躇しつつ、大阪から兵庫まで。再開された兵庫県立横尾救急病院展へ。

病院風のアレンジ、さらにはwithコロナ仕様にリニューアルされての展示!
凄まじき病歴や老い、感覚器官の経験から生み出される肉感的な作品。もうすっかり治った足首の靭帯が、なんかちょっと痛くなりそう。

エネルギーの出口を塞ぐと違う穴から予期せぬ方向へと吹き出すような、渦中でもポジティブな世界が頼もしく、久々に深呼吸できた。マスクは要着用。

徒歩移動して、ミナペルホネンのつづく展へ。くらしという言葉の響きにひっかかる。デパートじゃなく美術館で見るから?
先日「ハイパーハードボイルドグルメリポート」読んだばかりで、ギャップがありすぎて混乱する。というかコロナ以降いちいち過敏になっている!
もう少し思考を軽量化したい…。
最近合わなくなってきたコンタクトレンズだと繊細な刺繍の美しさが見えづらくただただ眩しかった展覧会でした。

来年はどうなっているのか。FUJIROCK行きの荷造りをするべくひたすら軽量コンパクト化に励む例年通りの平和で無駄な時間を過ごすことができるのだろうか。

それまでは、すきあらばアクリル板に反転のお絵かきを、ビニール越しの光もよいかも、やがて裂け目ができて風が吹き込んできますように。
どこにあるかわからない風穴をまだまだ探し中です!

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2020年年賀状。コロナ以前。
エムジーエス
大阪市玉造にあるデザイン事務所です。グラフィックデザインを中心に、イベントのビジュアル、パッケージデザインなどの様々な印刷媒体、トータルな制作・ディレクション・提案活動を展開。やわらかいイラストなど女性市場のデザインを得意としています。
https://mgssite.wixsite.com/m-g-s

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