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【閲覧注意】スーパーの鶏肉じゃなく、屠殺(とさつ)した鶏肉を食べたことで、改めて生産性について考えさせられた話

屠殺(とさつ)体験にいかない?

ってオレの妻が突然ゆってきた。
漬物つけにいったり、着物買わされにいったり、いつも謎の企画をぶっこんでくる。
そもそも屠殺(とさつ)ってなんなんや?
この時、屠殺体験を通して、自分がこんなにも生きてる実感をすることになるとは。全く思ってなかった。
そして、現代の食文化には全く関係のないムダな体験が。こんなに大切な事だと知らなかった。
時間を大切にして、生産性を最大限に高めようとしてるオレには本当にムダに感じる企画だった。

https://note.mu/osakacut/n/neda79ac031c7

自給自足の生活の生活を体感する

今回訪れたのは京都美山町にある『田歌舎』

https://tautasya.jp/


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お米や野菜など自給自足を可能にした、施設内のコテージも全て山水を使っている場所だ。
もともと一人暮らしの時は、松屋や吉野家で過ごし、サトウのご飯と、漬物、冷凍食品でカラダを作ってきたオレには、ほとんど意味不明な非合理的な世界。
オーガニックが好きな妻の目を盗んでコーラを飲み、指に黄色いのがネチャネチャつく、ポップコーンを食べながら映画をシコシコ見るのが得意な人間だ。

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ホコリも嫌だし、旅行に行ったら、フカフカのベッドで寝たい。軟便だから、お尻のキレも悪く、ウォッシュレットが無いと、おしりを拭きすぎてから血が出る軟弱男だ。
施設の説明を受け、そんなにテンションも上がらずなぜ、休みを使ってこんなところに来たのか?謎で仕方なかった。 

そんなオレを動物が沢山迎えてくれている
ヤギさん🐐に

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カモ🦆も
アヒルと掛け合わせた合鴨というのを飼育、食用とするらしい。なんでも育ててなんでも食べてる田歌舎

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山村体験、屠殺だけでなく、狩猟、アクティビティもスタッフの方が全て行っている。

薪割もした。

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イチジクも登って取った。

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川で魚を取って

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天ぷらにして食べた

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なんか。楽しい。これで充分じゃないか??
やるのか?ついにやるのか??

ニワトリの屠殺そして、解体へ。

美山町の自然の中で平飼いをされ、卵を産んできたニワトリが、だんだん卵を産む回数が減り、卵のサイズも変わってくると、人間にとっての生産性が下がり、そのニワトリを屠殺し解体し、食べ物にしていくというのが、流れらしい。

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まず二羽ずつ足を結んでみた。
食になることを認識してるのか、年齢なのか。すでに大人しく足を掴まれ身を委ねるニワトリ達。そして、稲を刈った後の稲穂を乾燥させる時のように竹に吊るしていく。
脚の温かみ、湿っぽさ、どれも生きてるニワトリを無造作に吊るしていく事に違和感を感じていた。
周りにはオレ達の屠殺体験とは別の大学生っぽい人達が、興味本位で集まってきていた。

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トサカを持ちながら頚動脈を太いナタで切り落としていって下さい
スタッフの方が手本を見せ、どんどんポタポタと血がしたたり落ちていった。『もう少ししたら、バタバタ暴れます』切られた事がよくわからないニワトリも死ぬ直前は猛烈に苦しむらしい。そしてチカラが抜け、ダランとしていった。それを1羽1羽続けていった。

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手には沢山の血と生臭い匂いと温かみが残っている。
普段髪を切る。。という、切る行為は沢山してきたのに、手が沢山震えて、汗が出てきた。
恨めしそうに透き通った目でこちらを見てくる、それの印象が心にのこった。
いつしか、冷やかし気味の大学生達は、この命を絶つ静寂した時間からは立ち去り、そこには虫の音と、命を奪う尊さを知らない人達だけの緊張感だけが、残っていた。

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70度の温度の熱湯にニワトリの足をもってズブズブ押し込み、反対に頭を持って何回も熱湯につける

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こうすることで羽をむしりやすくする。
熱すぎる熱湯は茹でてしまうことになるそうだ。

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そして足をナタで切り落とし、見たことあるカタチに出来上がった。

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閲覧注意

この後はどんどん解体をしていく。頭は最後まで残して、置くことで、綺麗に解体ができるそうだ。

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自分でも何故この写真を撮ったのか?何故残したのか?わからない。
ただ、この記憶がオレや。家族にとって大切な経験で、この時の心が動いた経験。普段の生活で、食品としてすでに加工されたものを提供され、それをありがたく頂いているだけ。オレも今まではそれだけでよかった。

でもこの場の提供者たちには、一見残酷な見世物のような企画にも見える手段を通じて、オレたちに伝えたかったことがある。

さらにその伝えたかったことを受け取るためには、時間もかかるし、お金もかかる。オレがこの写真を残したのは、オレを含め、関わった人や動物たちの簡単には得難いエネルギーを残したかったんだと思う。

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ただこの日の夜のバーベキューは気合いが違った。絶対残してはいけない。大切なエネルギーにしようと。
美味かった。
人間ってザンコクよね。」「命を頂いてるから、残しちゃダメよ。」と、沢山の有名なセリフを聞いてきた。

誰でもお馴染みのニワトリの肉。ニワトリはオレ達が食べるまでに、どんな風に育てられ、どんな風にお肉になっているのか知っているだろうか?当たり前の食材の当たり前のシーンを一番初めから体験してみることは、今まで気づかなかった食べ物のありがたさを実感するとても。大切な経験となる。

オレが、それを経験したから、偉そうにいうんじゃない。沢山の畜産生産者の方が日々一生懸命してくれてるわけで、ちょっと経験したやつが、偉そうに言いたいわけじゃない。
でも、心から思う。この一見、非生産的にもみえる経験は、日々生きていく上でカンタンに流してしまうことに、再度目を向けることの大事さに気づかせてくれた。

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いのちを頂く。本当に有難い。





髪をとおして、お客様自身が、本当にどの様になりたいのか? 本当はどの様にみられたいか?を見つけ出しそれを『カタチ』にするカットをしてます。 22年約9万人をカットと対話から成功する流れをまとめたいと思います