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幸せを手に入れる最後の方法 ~2年間のカウンセリング実録~ 19.守るべき命①

「利用するのは気が引けるけど、私が守らなければならない犬がいれば、『死ねない』という大前提で命がもつかもしれないと、今日も保護犬を見に行きました。」



「利用、という言い方が引っかかるのかもしれないね。

でもその行動は、ふたつの大切な命を守ってくれるかもしれない。

愛情を注ぐことも、愛情を返してもらうことも、セラピーになるし、咲笑ちゃんにとって必要なことかもしれないね。」





「まーくん、演技が崩れました。

母が、怖いです。頼ってしまった。

弱い自分が嫌です。」



「お母さんに頼ってしまったってこと?咲笑ちゃんは、そもそも親の愛情を求めてたもんね。

自分でそうしたくないと思ってたから、逆につらい気持ちになったんだね。」



「もうお手上げです。

死なせてさえもらえない。

親の愛を求めることを諦めるには、死ぬしかないです。

親の顔を知っていて、側にいて、求めないなんて無理です。」


「何があったの?

咲笑ちゃんはお母さんに愛情を求めてしまう自分が嫌なんだよね。

でも本当は、愛情を求めることは悪いことじゃないんだよ。」



「話をしてしまった。もう、疲れました。」





そうしたら受け入れてもらえずに、お母さんをもっと怖く感じたの?」



「そんな感じ。

結局、私を否定して身を守ってる。人を傷つけてまで何を守るんだろうね。

そして『死なないでね。』だって。死なせてさえもらえない。」



「お母さん、自分で気付いてないんだろうね。

自分が咲笑ちゃんを苦しめてるって。

でもごめん、『死なないで』は同意見です。

お母さんの愛情を求めても満たされない。

でも求めずにはいられない。

咲笑ちゃんにとっては話をしてしまったことが間違いだったって思うんだね。つらいね。」



「うん。」



「母は月に一回、オーラが見える占い師に視てもらっているそうです。

その人が、『咲笑ちゃんは愛に溢れている人。今は成長途中。大丈夫です。』と言っているらしいです。

ここまで苦しんでいることを全く知らず、占い師の言葉を鵜呑みにしています。

大丈夫じゃなかった、と証明したいです。

苦しみを訴える方法がひとつしか浮かびません。

訴えずとも、と思うのは悔しいです。

1回2万円を毎月1回。母はそれだけのお金を占い師に払っています。

もっとずっと安くていい。

週に1回、両親と食事に行けたら私がどんなに幸せか。

それを分かる人ではありません。

カナダのホームステイ先の両親が恋しいです。

パパのグリルラムが美味しかった。

お姉ちゃんのスムージーが恋しいです。

友達とスカイツリーに行った、あの日に戻りたい。」



「お母さん、咲笑ちゃんとの時間にではなくて、占い師の人にお金をかけてるんだ…。

お母さんと一緒に幸せな時間を過ごしたいだけなのに、お金のかけ方=自分の価値だと思っちゃうんだよね。つらいね。」




「また夢を見ました。診断をお願いします。

・別れた彼の家に、本人と、女の子二人と、その女の子の娘(4歳くらい)、そして私がいました。

彼の教え子が船で大阪に着くということで、女の子1人とその娘、私の3人で教え子さん(10歳くらいの女の子)を迎えに行きましたが、強風で船が沈没し、病院に探しに行きました。たくさんの女の子たち(みんな10歳くらい)が病院にいて、全員死んでいました。

60人くらいいました。私はひとりで教え子さんの特徴を思い出しながら、その子を探している途中で目が覚めました。

よろしくお願いします。



※今日は祖父の命日です。

※近々、伊勢と鳥羽に行こうかと思っています。



先日、偶然ブックオフで『愛着障害』という本を見つけました。

私の諸々の変な考え癖は、愛着障害不安型、というものから来ていたようです。


いま私が死んだら、『あの子は弱い子だったから死んでしまった』ということになるんだろうなぁ…と思うと悔しいです。

窃盗も不倫もせず(愛着障害の人が陥りやすいそうです)頑張って強く強く生きてきました。


愛着障害の話を先日母にしたら、反発されました。

自分の娘が『障害がある』という文章の響きが気に障るようで、『自分のせいではない』『自分の子育てに間違いはない』そう主張されたように感じました。

強く勇敢に闘ったけれど、それでも勝てなかったと、誰も分かってくれないように感じて、それがつらいです。

愛着障害のない人には分からない気持ちだから、友達もなんとか励まそうとしてくれるけど、もうどうしたらいいのか分からないようです。」



「お祖父さん、咲笑ちゃんを可愛がってくれた人だって言ってたよね?

今日は思い出に浸ってください。

愛情を求めて窃盗や不倫、売春をする人、多いらしいね。

咲笑ちゃんは弱くない。

強く生きてきたし、強く生きていくんだと思うよ。

でも多分お母さんは認めないんだろうね。

咲笑ちゃんが愛情に満たされずに生きてきたこと。

そこにあるのに、でも手に入らない。それがつらいよね。」



「ありがとう。」


「夢分析の結果です。いつも通り、あくまで可能性としてですが。


<夢の示す内容>

※別れた彼はアニマ(行動)を示している可能性があります。

迎える:受け入れる心構えがあること、許そうとする気持ち、寛大さによる事態の好転

船:人生そのもの、家庭、旅、人間関係、人生の転機

強風:心の緊張状態(風が意識や心の動き、理念や概念を示す)

病院:治癒すること、元気を取り戻すこと、病気・死に対する恐れ、避難所

女の子:か弱さ、情緒

死体:自分にとって不要な感情や情熱の残骸、過去の失意、過去との決別、喪失感、再生

探す:問題の解決法を探している、大切なものを失った心配、過去に対するこだわり


<分析>

・現状を受け入れようとする心構えを持ったけれど、平静ではいられなくて、結局人間関係が破綻したと感じている。

・元気を取り戻したいと考えているが、自分の弱さなど過去の失意を目の当たりにし、過去に対するこだわりを捨てきれずに解決法を探している。

別れた彼の事ではなく、お母さんとの関係についての夢だと感じました。

ちなみに港は人生の転換期、出発と別れを示します。舞台としては転換、出発、別れ、避難、治癒、回復が暗示されていて、現状もしくはこれから必要なことを伝えているのかもしれません。」


「いつも詳しくありがとう。」








幸せを手に入れる最後の方法
~2年間のカウンセリング実録~



最後までお読みくださり、ありがとうございました。



価値観は人それぞれです。


特に日本人は無宗教の人が多く、精神的な何かを求めてお金を払う人って少ない国なのかもしれません。


だから、そんなお金があるのなら別の使い方をして欲しい、そんな風に思うこともあるのかもしれません。


最も、これはお金をかける対象がどんなものであっても同じように言えることですが。


でも、そんなときこそ、本当の気持ちを伝えられたらいいのにって、思います。


怒っても、皮肉を言っても、関係が悪くなるだけです。

言わずに我慢しても、ストレスが溜まるばかりです。


お金のことで何か引っかかったら、その時には自分の心に向き合うチャンスです。

その根っこに何があるのか、ぜひ考えてみてください。




続きは明日更新します。

よろしければ是非おつきあいください。

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