3分で読める アニメ「異世界薬局」感想 薬学研究科准教授の転生が意外
薬学の知識を活かす
他の異世界転生と違うのは、リアルな医学知識である。普通は異世界独自の知識を盛り込んで、物語が進むから、読者や視聴者との共通知識は少ないように思う。実在する医薬品や疾患がでてくるので、専門家や医療従事者による指導のもとで執筆されているのが特徴である。
この知識量が、物語に幅を持たせており、専門的な知識が、異世界の人間達を救っていく。主人公はリアルな医学、薬学知識で、疾患に対処していくために、リアリティがあるように見える。実際の疾患は勉強になるし、登場人物に対して、感情移入できる。このような、異世界転生物は初めて見る。「働く細胞」のアニメとは違った魅力がこの作品にはある。
異世界の理解が最高レベル
正直、異世界人の理解力が高すぎる。現代日本の知識があったとしても、文化も慣習も知識もまったく異なる土地だ。わたしから見れば、ある日突然子供が、画期的な疾患の対処法を提案していることだ。普通は信じないし、怖い。それらを信じる異世界の人々が信じられないこともある。
ただ、これには訳があり、主人公の父親が帝国医薬大学校の総長だからだ。同じ医学に携わる人間であるからこそ、まわりの人間も信じていく。おそらく、そうでなかったら、主人公は社会的、経済的にも苛烈な人生になっただろうと思う。何事も1からはじめるのなら、大きな後ろ盾が必要で、そーゆー人間がいないと医学、薬学の知識を活かすのは難しかったと思う。
キャラデザがかわいい(・∀・)イイ!!
実際の疾患が出てくるので、キャラデザ次第でかなり、キツイ描写になる。リアルな医学を題材にしているが、キャラがかわいいので、よい塩梅でデフォルメされている。キャラがかわいくないと、疾患の描写がリアルになるので、見るのが辛くなる場合もある。
主人公の妹が水疱瘡になったのだが、顔にブツブツがでているが、かなりデフォルメされていた。わたしも子供の頃に罹り、かなりリアルなイメージがあるのだが、本作では生々しい様子がフラッシュバックしなかったので、そーゆーのも制作側の配慮なのかもしれない。医学科、薬学よりもキャラの所作や行動、表情を見るのが正解のように思う。
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