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3分で読めるアニメ映画「五等分の花嫁」感想 二乃と五月のイメージが変わった。

四葉の勝利

  • 四葉が勝ったのは意外だった。ストーリー的には、三玖か五月だろうと思ったからだ。風太郎が真剣に相手のことを考えた最初の女性三玖、風太郎の家に最初に訪れた五月。二人のヒロインの魅力が秀でていたからこその作品に思う。ネットの意見でも、二人推しが多かったように思うが、私も賛成だ。

  • とはいえ、二人は序盤に風太郎と出会い、魅力が描かれた女性で、中盤以降に一花、二乃、四葉の過去や抱えているものが分かり、物語はさらに面白くなる。特に二乃の変化は著しく、以前の悪評からある意味ギャップで、すごく魅力的な女性になった。わたしは、一花の魅力が分からなかったが、大人の女性のイメージはある。四葉に関しては、言いようもないダークな雰囲気があった。過剰な献身の裏側に見える自己承認欲求が見えたからだ。本作を観ると、四葉が選ばれた理由が分かるが、テレビアニメを観ていないと分からないとは思う。過去の伏線などがある。映画だけでも予測はできるとは思うが。

二乃と五月

  • 二乃は、かわいくなった。風太郎の「フーくん」呼びは、二人の距離感を測るのにピッタリであり、二乃の魅力を引き立たせる。さらに、四葉勝利後にも、姉妹にハッキリ言えるポジションで母親の側面ものぞかせた。五月は、腹ペコキャラから、家族問題を一身に受けるシリアスキャラになった。実の父親にハッキリ言う姿は長女の印象を与えることになる。

誰が勝っても納得できない

  • ハーレム作品に共通するのは、「誰が勝っても納得できない」ということだ。視聴者からしたら、推しがいて、理想的なエンディングがある。仮にエンディングが予想と違うものでも、推しの勝利なら納得できてしまう。推しが幸せになるからだ。しかし、ヒロインが何人もいると、視聴者全員を納得させることはできない。選ばれるヒロインは一人、他は敗北者となり、推しが負けた視聴者は負けた理由を考える。

  • ハーレム作品ほど、視聴者を納得させるのに難しい作品はない。逆にヒロインが一人だと結ばれる過程を楽しむことができる。ただし、結ばれると作品が実質的にそこで終わってしまう難しさもある。結局のところ、作者が提示した結果、つまり推し以外のヒロインに対して、如何に自分を納得させるかにかかっている。

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