複業の時代だからこそ、「やりたいこと」を突き詰めたほうがいい
個人的な話になるけれど、今年は、複業について改めて本格的に考え出している年だ。
そんな中で、複業に臨むスタンスについて考えたnoteもいつか書こうと思っていたら、こんな記事を見つけた。
(非常に興味深かったので、勝手に取り上げさせていただいています)
僕が取り上げたいところだけをものすご〜く簡単に要約させてもらうと、
世の中に新しい価値を提供するためには「やりたいこと」で本気になるしかなくて、会社と個人で仕事を両立するなら、会社が(で)やりたいことと個人でやりたいことをすり合わせてやっていく必要がある。
ということだ。
(経営者目線で書いてあるし、実際に取り組んでいらっしゃったことも面白いので、ぜひ読んでほしいです)
僕自身も、これから今以上に複業が当たり前の世の中になっていくにあたって「やりたいこと」という観点はより一層重要になっていくと思っている。
複業が必要になった理由
そもそも、複業がこれだけ浸透してきている背景には、「柔軟で自分らしい働き方」とか「自己実現」への意識の高まりというのもあるが、何よりも単純に「ひとつのことだけやっていても食えなくなっていく」時代になってきたということが大きい。
「食えない」とまでいうと大げさだとしても、相対的に貧乏になっていく、というイメージだろうか。
トヨタ自動車の豊田社長が「終身雇用を守っていくのは難しい」と発言して話題になったことにも象徴されるように、すでに「安定した会社」という概念はなくなったと考えていいだろう。
そして、個人でやれることが増えた分、副業という選択肢が増えてきた背景もあるし、それによってひとつの事業やプロジェクトで得られる一人ひとりの取り分が減ったことも大きく影響している。
100人に1人しかラーメンを作れなかった社会が、10人に1人がラーメンを作れるようになったら、ラーメン屋さん1軒あたりの取り分が減る。
ツールと情報が増えたおかげでこういうことが様々な分野の世界で起きていて、パイの母数が同じでもそれを取り合う人数が増えていっている。
その結果として、複業が必要な世の中になってきた、ということなのだ。
「やりたいこと」をやるべき理由
「柔軟で自分らしい働き方」や「自己実現」への意識の高まりによるものならともかく、「必要に迫られて」というなら、やりたいことを追い求めていないで、とにかく求められていることを仕事にしていかないといけないのでは?
という考え方もある。
たしかに、仕事として成立させるためには必要な考え方だろう。
しかし、個人でやれることが増えて、複業に乗り出す人が増えたということは、仕事を発注する側から見ても選択肢が増えたということに他ならない。
発注する側からすると、当然ながら自分が発注する仕事にモチベーションを持って取り組んでくれる相手に頼みたい。
そして、複数の仕事をもったときに、やりたい仕事とそうでない仕事があれば、やはりやりたい仕事のほうに力を入れてしまうのが人間というものだろう。
だから、少なくとも自分から取り組む仕事に関しては、できるだけ「やりたいこと」につながるものを選んたほうがいい、という道理である。
シナジーの生まれる仕事のやり方を
複業や副業というと、「本業の事務をしながら、家ではハンドメイド作家」みたいなのをイメージしがちだけれど、効率面を考えると、もっと近いことをやったほうがいい。
たとえば僕の場合、ディレクターという肩書きではあるが、正直なところ「なんでも屋」みたいな部分があって、Webサイトやチラシも作れば、販促もやるし、コンサル的なこともやる。
ライター業もやっているし、ノベルティやら看板制作を請け負う。
さらには、求められれば不動産物件探しだってやるだろう。
そして、そのいずれも会社・個人を問わず、求められたほう、適切なほうでやっていくというだけのことである。
「ディレクター」というひとつの仕事に見えて、見方によっては色んな仕事をしていることになるのだが、その根底にあるのは「販売や集客に関わるソリューション」であり、どの仕事をしても他の仕事にプラスになっていくことになる。
それでいうと、たとえば「銀行」という組織単位でも同じことが言えて、昔は預金と融資だけだったのが、いまでは保険やら投信やらも売るようになったのは「複業化」の流れと言えるし、それぞれが関係しあっていて、取り扱うことが理に適う。
もちろん、会社の仕事とはまったく別で関係のないジャンルの仕事であっても、「どっちもやりたいことだから」というのであれば問題ない。
色々なことにチャレンジすることでも、人生の充実にはつながるだろう。
ただし、戦略的に複業をしていくなら、「やりたいこと」の範疇で、相互的に活きる仕事を選ぶといいだろう、ということだ。
「この方向性で自分のやりたいことを追求していければ、会社にとってのやりたいことにもつながるし、自分のキャリアや楽しみにもつながる」
そんな糸口を見つけることが、これからの世の中を楽しく安心して生き抜いていくひとつのポイントになりそうだ。
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