アスファルトが凹むとき

アスファルトが凹んでいる。ヒビが入っていたり、割れていることもある。年度末になるとそこかしこで工事が始まり、そういった場所が復元される。平らなアスファルトに戻る。しばらくするとまたいつのまにか凹んでいる箇所が現れる。

アスファルトにヒビが入る瞬間を、凹む瞬間を目にしたことはない。いつどうやってヒビが入り、凹んでいるのか。疲労によるものなら、当然、人間の体重ではそうはならないわけで、比較的大きな車によるものだろう。1台でそうなるわけではなく、多くの車が通ったあと、最後の一撃としてある1台の車がアスファルトを凹ませる(のか?)。聞いたことはない(と思う)けれど、結構大きな音がしているのかもしれない。運転手は「あ、いま凹んだ」と分かるものなのだろうか。

あるいは、地震によってアスファルトが何度も撓んだ結果、エネルギーが集まりやすい箇所が凹むのか。その場合は大きめのタイヤくらいの狭い範囲で凹むというより、もう少し広範囲になりそうな気もするけれど、どうなのだろう。

日常の中でその瞬間を見てみたい。今日もどこかでアスファルトが凹んでいる。

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