辞めるか、続けるか。
仕事を辞めたくなることって誰にでもあると思う。
私にも身に覚えがある。
今は就職した会社で定年まで働くぞ、と意気込む人も昔ほどおらず、入社数年のうちに転職する人も多い。
ここで私は、「仕事を辞めたくなった時に何を基準に考えれば良いか」を考えた。
早とちりで良い職場を捨てるのも、劣悪な環境に惰性で身を置き続けるのも避けるために、「辞める」が頭をチラついた時に何を考えるべきなのか自分の考えを纏めてみた。
①何が原因なのか
②それは自力でどうにかなるのか
③自分が変わった/成長した後、そこは良い場所なのか
こんな感じだ。
私は今の仕事を辞めたいと強く思ったことはないが、大学時代にその経験がある。
大学入学後始めた、ファミレスのキッチンでのバイトだ。
私の覚えが悪いのが諸悪の根源なんだが、店のマネージャーに毎回キレられ怒鳴られていた。
布巾投げられたこともある。でも私は長男なので泣かなかった。
そういう扱いを受けると周りのアルバイトの人も「怒鳴られている可哀想な新人」くらいの認識な訳で、人間関係とか仕事での信頼関係は到底築けない。
今になって考えればマニュアルもある仕事で、覚えればいいだけなので何てことは無い筈なのだが、初手怒鳴られによって意欲も上がらないし努力して仕事を覚えようとすることもなかった。
悪循環だ。「やめたいな」と思ったこともあるし、バイトの前は少し気持ち悪くなっていた。
事の顛末としては、その後主力の先輩が一斉に辞めたことで私が古参になるというハプニングが起こり、私にとっては「やらざるを得ない状況」、マネージャーからすると「頼らざるを得ない状況」に環境がガラッと変わった事によって状況は好転した。
結局バイトは大学3年生まで続けた。
この事例で考えると、先ほどの①〜③への答えは明確だ。
①何が原因なのか
⇨私仕事の覚えが悪かったから。
⇨マネージャーがすぐキレる人だったから。
②それは自力で何とかなるのか
⇨前述のような環境の変化に救われた部分は大きく、それが無かったら不可能だったかも知れない。
③ 自分が変わった/成長した後、そこは良い場所なのか
⇨給料が良いわけではなかったが、仕事である程度頼られるようになると、当然かも知れないが過ごしやすい環境になって人間関係も増えていった。ただこれは結果論だ。
以上のことから、私は当時アルバイトを辞めるべきだった可能性が高い。
私が、耐える道を何故か選んだことで偶然事態が好転しただけなのだ。
実際に「今キツくても、少し我慢すれば……」というのはよくある思考だと思っているのだが、人間関係が大きく変わらない限り不可能に近いと思う。
人の不安や悩みのほとんどは人間関係についてだとも言われている。
なので上の①で人間関係が原因だった場合、「辞める」を考慮に入れるのは妥当だと思っている。
だが①何が原因なのか でそれが人間関係ではない場合、例えば「自分がやりたかった英語を使う仕事が割り当てられなかった」が理由だとする。
それは②自力で何とかなるのか において、「志願することで将来的に海外赴任の可能性が出るのか」、「英語を使う以外でやりたいことが出来る可能性はないか」など検討の余地はある。
③も同じで、自分が変わった時にその場所は良好な人間関係がある良い職場なのか、客観的に一度考えてみてもいいのでは、と思う。
今日はいつもよりも少し長くなってしまった。
先ほど「私はバイトを辞めるべきだった」と言ったが、あれはあの条件で考えると、の話だ。
というのも、そのバイト先で現在の妻と出会っているため、実は私に過去の自分の選択を否定する資格はなく、むしろ感謝しなければならないのである。
それでは。
無理は言いませんし、そう簡単に得られるとも思っていませんが、サポートしていただけたらそのお金で買ったことのない飲み物を買います。