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獄中短歌⑰

いつの間に流され心乱してる
   犯した罪と誓い忘れて

人の目を気にせず頑張る強い意志
   ここで身につけ社会でいかす

刑務所(ここ)出たら何食べたいと
 同囚の問い
   妻の料理を想い言えずに

いつだって一番賑やか同囚も
   面会の後にはひと時静かに

ラジオから流れる歌に時を超え
   今頃気づく幸せの意味

絶望と希望がいつも交差して
   わずかな一歩それでも一歩

ゆっくりと速くも時は過ぎるけど
   大切なのはその過ごし方

あっさりと残暑も残さず引き下がり
   人屋は秋の冷たさ漂う

刑務所は社会の縮図と言うけれど
   社会の人には関係ない事

父の事想い出す時息子らは
   小さな胸を痛めるのかな


十年以上前に、四年の受刑生活で書いた短歌です。
Twitterに載せたものを十首づつまとめてみました。
併せて「塀のない刑務所」①~⑰も読んで頂けたら幸いです。

拙い文章ですが、サポートしていただけたら幸いです。