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#64: こんなときだから♪オランピア〜超人的な美しさ!?「ホフマン物語」

オッフェンバック:オペラ『ホフマン物語』より 「生垣には、小鳥たち」(1881)

#64 -70のテーマは「可愛い? 怖い? それでも魅力的な人形たちー人形と音楽」

突然ですが,人形ってなぜか人を惹きつけますよね。
人形っていうと女の子だけのものって感じがしますが,フィギュアっていうと一気に男性も身近になったりして。。。

可愛らしいものから,ホラー映画の題材になるものまで,また,ままごとのような遊びから民族的な儀式まで,人形といっても色んな種類と用途があります。
音楽の世界も「人形」と関わりのある作品が数多くある存在します。

今回はそんな人形と音楽にまつわる作品を紹介したいと思います。
人形と人間。それは魂を持つか持たないか,あるいは,永遠の魂を持つかもたないか,の違いなのかもしれません。永遠の美しさ,完璧な人間に憧れた人々は,人形に魂を込め始めます。

いきなりエキセントリックな話から始まっちゃいましたが,今日の主人公であるオランピアはそんな人形技師の手によって生まれました。

オッフェンバックのオペラ「ホフマン物語」は,作家のE.T.A.ホフマンが描いた3つのお話をつなぎ合わせた内容となっています。簡単に説明すると,ホフマンが3人の女性に振られた話なんですが,オランピアは第2幕目に登場します。実はこのオランピア,ゼンマイ仕掛けの人形なんです。しかし,一目惚れしたホフマンだけが彼女が人形だということに気が付きません。周りの人々はそんなホフマンを笑いますが,それでもオランピアに夢中なホフマン。当然最後は失恋ということになります。

可愛らしいオランピアですが,ソプラノの超絶技巧のオンパレードで,まさに人間離れした存在として描かれています。

ちなみにゼンマイの音も,途中で止まってしまうのもちゃんと楽譜に書かれているんですよ。カデンツァ(最後の部分)は歌い手に任せられていますが,今日は驚異的な高音域を持つブラジルのソプラノ歌手,Carla Maffioletti の演奏でお楽しみください。(大喜びなお客さんにも注目!)

今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!


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