《有料・冒頭試読》【オリオンズ＆マリーンズ・背番号の系譜/「２」３人の高卒新人開幕スタメン】
（写真 左から。現在の２番16代・松川虎生、３代・毎日～大毎時代に８年間２を着けた小森光生、５代・チームの顔となった入団時の山崎裕之、12代・は２期目のバレンタイン監督 写真は球団ファンブック、ベースボールマガジン社刊「スポーツ昭和史シリーズ」から）
（２）「２」３人の高卒新人開幕スタメン
球団史上、高卒新人開幕スタメンを果たした選手は４人いるが、そのうち３人が背番号２の選手である。背番号２最長の山崎裕之は晩年西武に移籍したが、高卒新人開幕戦スタメン出場を果たし、以降14年間球団の顔として二塁を守った。その山崎に次いで54年ぶりに高卒新人開幕スタメンを果たしたのが藤原恭大。現在は１に変更しているが、当時は奇しくも背番号２だった。そして、その藤原を継いで２を着けた松川虎生が４人目の高卒新人開幕スタメンを果たした。球団史上４人が記録しているが、そのうち３人が背番号２の選手なのだ。
背番号２初代・今久留主淳は１年目の８月に移籍したが、２代以降は堅実な守備が売りの選手が続き、山崎裕之が大きく育てた。その後、マリーンズでもサブロー、根本俊一らに引き継がれている。
2004(H16)年には就任したバレンタイン監督が６シーズン着けた。
----- 現在の背番号「２」 -----
★《16代》2022(R４)年～現在・24(R６)年は３年目 松川 虎生(まつかわ こう) 捕手
2003(H15)年10月20日生（入団時18歳）、右投右打
和歌山・市立和歌山高‐千葉ロッテ(22～)
【松川 虎生 背番号変遷】２(3)
2021年ドラフト１位で入団。１年目の22年開幕戦にスタメン出場。ＮＰＢ史上３人目の高卒新人捕手開幕スタメン、球団史上４人目となる高卒新人開幕スタメンを果たしたが、山崎裕之、藤原恭大と４人のうち３人が奇しくも背番号２となった。
１年目の22(R４)年は高卒ながら、いきなり開幕スタメンに抜擢される。球団史上４人目だが、松川含めて３人が背番号２だった。特に３年目21歳の佐々木朗希とのコンビは注目を集めた。４月10日のオリックス３回戦（ZOZOマリン）では、佐々木の完全試合をアシスト。完全試合捕手としては史上最年少、新人選手初などの記録を打ち立てた。一部記録はギネス世界記録に認定された。ルーキーイヤーは76試合に出場したものの、打率は.173と低迷し、課題を見せた。翌２年目の23(R５)年は大半を二軍で過ごし、９試合の出場、打率.188に留まった。24(R６)年は経験を積んで一軍定着を目指す。
(23年シーズン終了時)
◆打撃成績＜85試合、打率.174、201打数35安打、０本塁打、15打点、１盗塁＞
◇初出場、初スタメン、初打席＜2022(R４)年3月25日開幕戦・楽天１回戦（楽天生命）/８番捕手/3打0安＞
◇初安打＜2022(R４)年３月27日・楽天１回戦（楽天生命）８番捕手/5打2安）
◇初打点＜2022(R４)年４月３日・西武３回戦（ZOZOマリン）/９番捕手/適時二塁打＞
◇オールスター出場/1回（22・第2戦/敢闘選手賞）
※在籍時に達成した主な記録
2022(R４)年4月10日オリックス３回戦（ZOZOマリン）での記録
◆新人捕手が完全試合を達成した試合で捕手出場 史上初
◆捕手ゲーム20守備機会、刺殺19・補殺1 史上最多
◆捕手ゲーム19刺殺 史上タイ３人目３度目、パ２人目２度目
----- オリオンズ＆マリーンズ「２」の系譜 -----
★《初代》1950(S25)年途中 今久留主 淳(いまくるす すなお) （在籍６ヶ月）
1918(T７)年11月５日生（入団時32歳）、右投右打
嘉義農林学校‐全鹿児島‐星野組‐毎日(50)‐西鉄(50～56)
【今久留主 淳 背番号変遷】２(途中)
初代の背番号２は台湾・台南州嘉義市出身の今久留主淳。社会人・星野組で主力として活躍していたが、実弟の今久留主功（背番号３）とともに兄弟選手として毎日球団創設に参加した。しかし、控えに回ることが多く、１年目の８月にトレードで西鉄クリッパーに移籍した。
◆在籍時打撃成績＜54試合、104打数22安打、打率.212、０本塁打、７打点、５盗塁＞
◇初出場、初打席、初安打、初打点＜1950(S25)年３月11日開幕戦・西鉄１回戦/H（西宮）/4打1安/打点は適時打＞
※1951年 空番
★《２代》1952(S27)年～1953(S28)年・２年 長谷川 善三(はせがわ ぜんぞう) 内野手（在籍２年）
1923(T12)年１月６日生（移籍時29歳）、右投右打
鳥取・旧制米子中‐南海軍(41～43)‐大阪(46～49)‐西鉄(50～51)‐毎日(52～53)‐高橋(54)
ここから先は
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？