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信用創造⑦  ―民間銀行を迂回する理由―

(以後、中央銀行を日本銀行、或いは日銀と記述します)
さて、前記事では図4の「むらさき枠」は図2-1を「縦」(図2-2)にして、「日銀の発行した日銀当座預金が『民間銀行を経由して』政府に行く」、その流れを示したものだ、と言いました。

むらさき枠はでは日銀から日銀当座預金が「民間銀行を経由して」政府に行きます。
日銀の発行した日銀当座預金が「民間銀行を経由して」政府に流れる

何故こんなややこしいことをしているのでしょうか?
政府に直接日銀当座預金を渡せば済む話じゃないのか?と思う人も多いでしょう。

これでいいんじゃない?というのは実は罠です。

実はこれは重大な意味があります。
これをすることにより

「貨幣の信用」が担保されるからです。

聞いたことがありますよね?
私がしつこいまでに言い続けた、

あの「貨幣の信用」です。

ええ、忘れた?!
お忘れでしたら是非こちらで復習ください・・・。

こちらではこのように書いております。

第1問ではA.B.の二点間だったため、どちらが正しいか、嘘を吐いているかが不明です。

しかし、そこにC.が加わった第2問以降の三点間では「誰が嘘を吐いているか」と「正しい価格」が証明・解答されているわけです。

つまり(嘘を吐くのは常に政府に限らず国民、監視者の場合もありますが)数字上の嘘を吐かせない方法とは、

第三のC.監視者
を置くことで解決されるわけです。

 

つまり「三点間での数字の監視」は「その数字の信用を保つのに必要だ」

ということです。

この三点監視のそれぞれの機関が

「C.政府」「D.日本銀行」「B.民間銀行」

というわけなのです。

因みに、引用リンク先の文中では「C.監視者」と書いていますが、「『C.政府』が常に監視者である」という意味ではありません。
「政府、日本銀行、民間銀行」のどの存在も、その他の2機関に対して監視者に成り得ます。

もし、

「『貨幣の信用』って何?」

という、私の貨幣論の初心者の方は是非、こちらのシリーズの1~11までを先に読んでいただきたいです。
一記事1000文字くらいの非常に簡単に読める内容となっております。


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