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忘れようと決めたのに


今朝からずっと、めまいがする。原因はブログに書いたラブレター。

これがすきなひとに届いてしまったかもしれないから。

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つい最近までわたしはブログを書いていた。ネットの友だちしか知らないひっそりとしたブログで、サッカーの話とか、大好きなKing Gnuの話とか、どんくさくてやけどした話だとか。代わり映えしない日常をつぶやくだけの、ぱっとしないものだった。気ままに書いて楽しんでいたけれど、ある時期から書くことがつらくなってしまった。

もともと、友だちを励ましたくて始めたブログだった。やさしくて、誠実で、どこか寂しそうな友だちに、笑ってもらいたくて書いていた。その友だちをいつのまにか好きになっていた。ネットの世界だけど、たしかに恋だった。でも、もうそのひとはいなくなり、なんの繋がりもなくなってしまった。

たいせつなひとが目の前から消えたことが、とても悲しかった。他にも読んでくれている友だちもいたのに、ブログを書き続けるのが苦しくなったわたしは、「もうおしまいにする」と綴って、noteに逃げこんだ。



noteのみなさんは温かい。すきなひとに届かなかったラブレターを、たくさんの方が読んでくれる。優しい。こころが弱いわたしはnoteに甘えて、自分のブログを避けて見ないようにしていた。桜が咲く前に、もう誰もこないブログを削除しようとも決めていた。

でも今朝は、虫の知らせなのか、へんな感じがする。なんとなく気になって半月ぶりにブログを開いてみた。

あっ、と思わず声が出た。

アクセスがひとり。しかも、ゆうべ。そのひとが誰なのか、わたしにはわかる。きっとそうだ。感謝の気持ちと自分の素直な気持ちを綴ったラブレターも、届いているのかもしれない。

便利な機能のせいで、ブログは知らなくてもいいことまで教えてくれる。どこからのアクセスなのかとか・・・。転勤が多いって言ってたけど、たまに口にする方言が新鮮だった。

ネットの世界が急に現実味を帯びてきて、くらくらする。


もう君のことは忘れようと決めたのに。

自分の気持ちに蓋をして、いい思い出にしようと決めたのに。


こんなこと誰にも言えない。


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