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「友達未遂」を読んで。        (自分の人生を生きたい人にお勧めです)

どんなものでも没入できるものは、すばらしい。電車に乗って読んでいて、降りるのに失敗しかけた本である。文章も読みやすく、登場人物の心の葛藤や変化が気になって、最後まで一気に読んだ。

全寮制の女子校で同じ部屋に過ごす4人の物語。何が彼女等をこの学校に入学させ、彼女等はどんな価値観で行動しているのか?環境も性格も能力も全く違う4人の心の動きがていねいに描かれた物語。

誰にでも表と裏がある。誰にでも得手不得手がある。人それぞれに正義がある。それでも共通していることがある。それは、「自分の幸せは自分で掴むものであること」。この物語は、それを改めておしえてくれる。

自分の殻に閉じ込めようとするものからの脱出の困難さについて興味がある方にお勧めです。

タイトル:友達未遂 作者:宮西真冬 出版社:講談社 R4.6.30読了