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「殺人鬼フジコ」を読んで

真梨幸子さんの本には中毒性がある。ふと読みたくなる。人間の負の感情が激しく描写され、えげつないと思うことも多々あるが、読み始めると引きこまれてしまう。ミスリードにひっかかり騙される。それも楽しくて、ついつい手に取ってしまう。今回は、殺人鬼フジコ関連の本を3冊読んだ。
 幸せを追求し確認するために人を殺すフジコやその家族。彼女らの感情や想いを中心に、生き様が描かれている。母、女、妻、父、男、子の様々な性(さが)と業(ごう)が渦巻く。そんな作品と理解しました。
  真梨幸子さんの重くて深くて激しい内容を表現する語彙力を僕は持ち得ていません。何を説明しても薄っぺらくなる。だから、これ以上の感想も説明も書くのを諦めました。ただ、幸せであることを確認しながら生きる人生は、なんか辛いなと感じました。興味が湧いた方は自己責任で読んでください。僕は好きだが、多分耐えられない人には耐えられない本です。

読了2/28 作者:真梨幸子 出版:徳間文庫
(タイトル)
・殺人鬼フジコの衝動
・私は、フジコ
・インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実