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フツウの私が国内MBAに興味を持ったわけ

私はごくフツウの人間です。
学生の時からそこそこの成績で、素行含めて特別に悪かったわけでもなく、飛び抜けて優秀なわけでもない。
そんな私がなぜ立教大学大学院ビジネスデザイン研究科(MBA)に通うことになったのか。今後辛くなったときや迷いそうになったとき、いつでも初心に戻れるよう、入学前に記しておこうと思います。

(こんなに長いものは、最初で最後かな)

①ずっと自分に自信が持てなかった

長年、事業会社で広報業務に携わっていますが、広報は社内で孤独になりやすい職種だと感じています。

理由は、

  • 社内で広報的な視点で相談ができる相手が見つけづらい(「広告とは違うんです」から話さないといけない)

  • 数値に換算しづらい、短期的に結果が見えづらいため、相手を説得するハードルが高め

などが主なことかと。

自分がしっかりしなければいけないし、自分が止まると全てが止まってしまう。分かってはいるのですが、色々考えて「こうしよう」と思っても、誰かに「それは違くない?」と否定されると、「違うのか、じゃあどうしよう」と思ってしまう。

周りを気にし過ぎ、流されがち。それは慎重さの裏返しでもあるのですが、「いや、それでもこれには意味があるんです。だからやるんです」という強さが欲しい。

MBAで学ぶことで、自信を持って「これには意味がある」と言える、「なぜなら〜」と説得力を持たせられる。急にそんなふうになれなくても、その糸口が見つかるのではないか、と考えたのが興味を持つきっかけでした。

②経営者を理解したい

以前勤めていた外資系企業では、経営者は遠い存在でした。効率的に売上をあげていく、そのためにどうするか、に注力している、いわゆる「プロ経営者」というような。

スタートアップに移るといきなり経営者が身近な存在になりました。
世の中の課題解決のために自ら事業を立ち上げ、日々苦悩し踠いている。「経営者」という特別な何かではなく、「血の通った人間」がそこにいました。

私はここで、「経営課題の解決に貢献すること」という広報の本来の役割を認識したのですが、自分には経営者を理解するほどの知識はないし、苦悩している相手に広報面から解決に向けたアイデアの一つも出すことができなかった。無力で無様だ、と感じました。

MBAは実在のケースを使って議論する「ケーススタディ」が多く盛り込まれています。過去のケースを擬似体験することで、経営者理解に繋がるのではないか、と考えたのも大きな理由です。

③新たな目標に向けて=ブランドマネジメント

広報が業務の中で経験できることは勤めている会社のフェーズや業種で変わると思います。だから自分が今後広報としてのさまざまな経験を積むためには、異なる企業に勤めるしかない、自分の残りのキャリアはそういうものだ、と考えていました。

そんな中、現職の上司に「ブランディングに興味はないか?」と言われて、パーッと視界が広くなるのを感じました

その上司は広報からマーケティングにキャリアを広げていった人。広報とマーケティングの似て非なるところもよく分かっています。
ブランドマネジメントの業務が広報とどう違うか、どんな視点や知識が必要か、を話してくれたとき、「自分のキャリア人生ここまで」と思えていたものがずっと先まで伸びて、正直すごくワクワクしました
広報として実績を出しながら、ブランディングに携わる、これが今の目標です。

国内にMBAは複数ありますが、各校の案内やシラバスを見た中では、立教はブランド関連の授業が充実しているように見えました。説明会に行った際に先生ともお話ししましたが、「ラグジュアリーブランド」と「オタ活」はベースは似ている、という話を聞いて、「面白そう!」と感じたのが立教を選んだ理由です。

④こういう人もいるんだね、になりたい

「ワーキングマザー」と聞いてどんなイメージを持ちますか?
子育ても仕事も完璧にこなすバリキャリのスーパーウーマン?はたまた、家族優先で自分のキャリアはほどほどのゆるキャリの人?

ワーママも人それぞれで、仕事も子育てもプライベートも濃淡があるはずなのに、世間のイメージにはバリエーションがなくて「息苦しい」と感じます。

冒頭の通り、私はごくフツウの人間です。
管理職で部下がいる立場でもありません。起業する野望もないし、エグゼクティブを目指しているわけでもありません。
仕事人間ではありませんが、仕事の質はあげたいし、成果は出したいと思っています。
家事育児は夫と分担でやりますが、お互い頑張り過ぎないスタンスです。

私の存在が「ワーママでもこんな人がいるんだね」になり、ゆくゆく「ワーママのバリエーションの一つ」と認識されるくらいになればいいな、と思います。

あ、あと子供には「母親が学んでいる姿を見せたい」という気持ちはあります。
「学校は学生だけが行くもの」という固定概念が確立する前に「そう言えばウチの母親は大学院行ってたな」という感覚を提供できれば嬉しい。

どうでしょう?

高尚な理由があってMBAに挑むわけではないんです。
私はただ自分のために学びたいのです。

社会人が学ぶことへのハードルは、世の中的にとても高く感じますよね。
私の志望動機を見て、中堅どころの社会人でも、子育て中の母親でも、特別優秀じゃなくても、いつになっても学校に戻っていいんだ、MBAを目指していいんだ、と少しでも学ぶハードルを下げることができたらいいな。

MBAは途中で挫折する人も多いと聞きます。
入学前の今はこんな悠長なこと言ってますが、その大変さを思い知ったとき、後悔するかもしれません。
それもまた人生。何事もやってみないと分からない。
2年後、修論が認められて卒業間近である自分を想像して、この文章を終わりにします。
頑張るぞ!

<追記>
私が大学院に行けるのは「環境がそれを許した」ことが最も大きいです。
数年前は「リカレント教育」、昨今では「リスキリング」と、社会人の学び直しがもてはやされていますが、それは全て個人を取り巻く環境が整ってこそです。
フルリモートで働けること、家族、特に人生のパートナーである夫がスーパーサポーティブであること、に感謝します。

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