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そういえば大型タイトルに手を付けられない。

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を読みました。私は働いていますが本を読むことができました。

本書は日本人の働き方と読書の在り方が過去から現在までどう変化してきたのかを確認し、どうしたら腰を据えて本を読める社会になるのかを真剣に考えています。

とても興味深くて一気に読めてしまう一冊でした。特に情報化社会(検索すれば答えが返ってくる状況)と”ノイズ”の関係は思い当たるものが多く、よいアイデアをいただいたと思います。

具体的な中身については本書や著者インタビューにゆずり、ここでは私の個人的な環境に当てはめて気づいたこと、考えたことを共有させてもらいます。


残業が激減したらプログラミングとブログと読書が始まった

コロナと異動が重なり、さらに異動先での業務はある程度自分でコントロールできる領域が広かった関係で、2021年からは基本的に定時退社ができるようになりました。

それまでは36協定の上限まで働くことがほとんどだった生活。当時はモン〇トやモン〇ンを会社の人と遊んだりはできていましたが、ずっと興味があったプログラミングに手をつけることは絶対にありませんでした。

そこにやってきた転機が、異動とコロナのダブルパンチ。
いや、「私の前でもうそれをしてくれるな(意訳)」とモ〇ストを妻に禁止されたトリプルパンチ。

仕事の時間が短くなった上、プライベートも割と時間ができたので気持ちが変わり、プログラミングを学ぶ重い腰も上がりました。ついでにブログ、ついでに読書まで。

以来、プログラミングとブログの時間は資格勉強など様々に形を変えながら継続しており、インプット目的の読書も相変わらず続いています。

生産性への意識が私から連ドラと大作ゲームを奪った

プログラミング・ブログ・読書を開始したことからもわかる通り、このころから私は”意識高い系”です。

プログラミングやブログの作業時間の確保のために早寝早起きをし、健康と生産性向上のために毎朝運動をする。

通勤時にはオーディオブックや読書でインプットしたり英語学習に取り組んでみたり。

日中は集中して業務に励み、定時で退社。

夜は家族で団らんし、早めに就寝。



こんな生活がもう3年続いていますが、本書を読んで気がついたのが、
最近は大型のコンテンツを始めることができない」ということ。

  • 100時間以上かかりそうな大作RPGゲーム(百英雄伝とかやりたい)

  • 何シーズンもある連ドラ(ゲームオブスローンズをもう一周したい)

なのに、なぜか一話30分のアニメは流し続けられてしまうし、一日に消化できるコンテンツ量に制限のある原神にはハマっている

ここにはノイズとはまた違った原因があるような気がします。

原神のスクショ(古め)

どうしても時間を気にして生きてしまう

だってサラリーマンだもの。

時間通りに出社して、時間通りに退勤する。
夜は翌日に影響しない範囲で活動する。
休日もリズムを崩さずに生活する。

どうしても仕事を中心にした生活を送りがちになります。別にプライベートをないがしろにしているわけではなく、でもプライベート中心には生活を送れない感じ

ついそんな生活の送り方をしてしまうので、

  • 一時間ドラマ観る時間はないなぁ、できれば数話一気見したいしなぁ

  • 100時間かかるゲームだと、コツコツやって3か月くらいかかるかなぁ、ちょっと長すぎるよなぁ

  • Youtube見よ

みたいな感じに落ち着きがちです。長大なコンテンツに対してある程度のコミットが要求されているように感じます。

ふと、仕事中心で生活を送る人とプライベート中心に生活を送る人とでは話が合わないというか、仕事上で衝突することがあるんじゃないかと思いました。余談です。

オーピー心のつぶやき

途中でやめるくらいなら、始めないことを選択しがち

コンテンツもあふれかえっています。時間的に長い作品もたくさん。

なにも完走しないといけないわけでもないのですが、途中でやめる前提では始められないのは性質でしょうか?

可能であれば同時並行でも良さそうですが、それが時間的に厳しいから現在悩んでいるわけで。

すべての話題になっているコンテンツへのキャッチアップはほぼ不可能なので、自分のアンテナに引っかかったものを、自分のペースで摂取していくことにそろそろ慣れる必要があるのかもしれません。

インプットをやめちゃいけない気になってきた

私は通勤に片道1時間かけています。そのうち45分くらいは電車に揺られています。この通勤時間がオーディオブックや読書の時間です。

こういったインプット、特にビジネス・自己啓発に特化すると、2年も続けたら大抵のものは網羅してしまいます。組織論、ビジネス論、効率的な会議の話からアフリカでバッタを倒す話まで。

読む方であれば興味を持った本を購入するのでまだ良いですが、オーディオブックは主に聞き放題の中で利用しているため、最近は無理やり聞く本を選択しているような感じになりつつあります。

この通勤時間をドラマなりの時間に充てれば、少なくとも1日2話は進められるのに、目的のないインプットをなんとなくやめられずにいます。

目的はないとはいえ、それこそ”ノイズ”の存在が時折あらたな知見をもたらしてくれると思い込んでいるからだと思います。

明るくなったら活動し、暗くなったら寝る生活に憧れる。

定時に出社し、定時に帰る。パフォーマンスを落とさないよう、睡眠時間もなるべく管理し、決まった時間に寝起きする。朝活をして心身を健康に保つ。

とても健全ですが、少し窮屈な気もします。

コンテンツがたくさんあるのでつい「なるはやで次々に消費」をイメージしてしまいますが、私が目指すべきは「ある程度自分の判断で厳選した作品を毎日こつこつ消費」というスタイルなのかもしれません。

学生時代は深く考えずにコンテンツにのめりこんで時間を溶かすことができた、という経験が忘れられていないのかもしれません。

SNSなどでコンテンツ紹介などを生業にしている人ばかり目につき、そのスピード感に憧れやすいのもあると思います。

とはいえ、人生100年時代。個人的には120歳まで生きてやろうと思っているので、仕事の現役を退いてからがこの方面の本番になるのかもしれません。

ついコスパ、タイパばかりを考えて行動してしまいがちなところだけ気をつけて、多少の”ノイズ”のある生活を送りながら、時計から解放される時を待ちましょう。

仕事は仕事で楽しいですしね!


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