(寄稿)

「潜在女性求職者の仕事と生活の意向~柔軟で多様な働き方の提案~」
<公益社団法人大阪府工業協会『商工振興』(2023年9月号)>


 女性の就業者数は2012年以降増加していますが、就業に関するニーズが満たされていない女性求職者は少なくありません。大阪府が実施したアンケート調査では、現在働いていない・働けない主な理由は、「希望(勤務時間・休日、勤務地)にあう仕事がありそうにない」、「経験や知識・能力等に自信がない(自分の強みや長所がわからない)」、「妊娠・出産、育児・子育てのため」、「働く自信がない」などで、「自分の都合の良い時間や扶養の範囲内で働き、家庭生活に重点をおきたい」と考える女性が多く、今後、正規以外で働くことを希望する割合が7割を超えて高い結果でした。こうした現状を受け、女性従業員と働き方を一緒に考え、試行を重ねて制度化する企業、同一労働同一賃金の考え方で公正な評価・処遇に取り組む企業もあります。