1stインストアルバム『Self Loathing』ライナーノーツ

お世話になっております。
同人音楽サークル『orcapho』主宰のhisaと申します。

先週、2021.04.25(日) 開催のM3-2021春にて
1stインストアルバムとなる『Self Loathing』を頒布いたしました。

今回の記事では、各楽曲の制作秘話や解説などをまとめた
ライナーノーツなるものを書きたいと思います。

インストゥルメンタル楽曲は歌詞が無いという性質上、
様々な解釈が出来るというのが一つの魅力だと思ってます。
なので、公式の解説とかを書くのも少しアレかなぁ...と思いつつ
制作秘話とかも好きだったりとかで、自己矛盾しながら書いてます。
とても面倒くさい人間ですねぇ( ˘ω˘)

早速、ライナーノーツを始めていきたいと思います!


デモ動画

曲の解説前に、デモ動画などについて少し触れていきます!
まずは全曲のXFDデモ動画のリンクです!

そして、演奏動画版のデモ動画です

今回のアルバムはいわゆる特殊奏法系ソロギターが中心のアルバムとなっているので、折角なので静止画系のXFDとは別に演奏動画でのデモ動画を撮りたいって構想はアルバム制作前からありました。
アコギ2本同時演奏なんて特に、動画がないと伝わりませんしね。

それでは、曲の解説をアルバム収録順からしていきたいと思います。

アルバムコンセプト

アルバムコンセプトはタイトル通り「自己嫌悪感」です。
自己嫌悪と言っても、様々な形があると思います。

今回のアルバムにおける自己嫌悪感は、
「自己矛盾に対する葛藤」をフォーカスしました。

「自己嫌悪感から少し前に向かって行くけども、やっぱり...」
という感じのストーリーでアルバムを構成しました。

1. outsider

これは私が初めて頒布したCDに収録した楽曲です。
2016年の春M3なので5年前の曲ですね。

アルバム1曲目は勢いの良い曲が良い!って考えのもと、
5年ぶりに弾いてみました(途中のフレーズは変更してます)。

本来、1曲目は別の曲を予定していたのですが、
アルバム構成などを考えた上で最終的にoutsider収録となりました。

チューニングは CGCGA#D#
スパイダーカポを1弦2フレット

2. feign

一番苦労した曲です。
アルバム構成やコンセプト的に暗い曲が多くなるので、
「2曲目は明るい曲で偽ってやろう!」って思いがありました。
feignというタイトルもそのような背景から付けた名前です。

ただ、2年くらいかけても明るい曲が全く出来ず苦戦し続けました。
まあ結局「めっちゃ明るい曲」っていうほどにもなりませんでしたね...

そして、本来はこの曲あとメロディが2つありました。
レコーディングで全く弾けずに苦肉の策で
「本来のサビを無くす」っていう事をしています。

本来はストローク連打なサビで転調がいっぱいっていう曲でした。
別の機会があったらそのバージョン発表したいですけど、
ソロギターとして弾ける自身ないですね・・・( ˘ω˘)

チューニングは CGDEGC

3. wndr

タイトルの読みは「ワンダー」
wonderでもありwanderでもあります。
どっち付かずにさせるため、wndrというタイトルにさせました。

曲は完全に手癖100%って感じです

チューニングは DGDGBC
2カポ

4. frustration

8~9年くらい前に原案を作った、今回のアルバムで一番古い曲。
作った当初からピアノとかとのアンサンブルにしたいと考えていたので、
ようやく理想的な形となり完成できました。

チューニングは C#G#C#EBD#
2カポ

5. downward spiral

2017年に頒布したダウンロード盤『Soliloquy vol.2』収録曲。
前回とフレーズを一部変更してます。
結果として、アルバムで一番タッピングフレーズが激しくなりました。
レコーディング時に右手が逝きかけました。

演奏動画撮りたい曲ですけど、本当に難しいんですよね...( ˘ω˘)

ちなみに、この曲のチューニングを結構オリ曲を作る時に使ってます。

チューニングは CGCGA#D#
スパイダーカポを1弦2フレット

6. lost

昨年頒布した『Soliloquy vol.5』にて収録した際は、
後半にタッピングフレーズがあります。
今回も同様にフレーズを当初レコーディングしていましたが、
全曲通しで聴いた時に無い方がバランス良いなぁと感じたため、
ガッツリ削除しました。
最後、余韻が少なめなのが本来フレーズがあったからというのが理由です。

チューニングは DGDGBC
2カポ

7. pulse (piano ver.)

元々はソロギターでしたが今回は新たな試みとして、
アコギを不使用でピアノメインの楽曲にしてみました。
ソロギターをピアノにするとかっこいいですよねぇと思いました。

2016年のM3に頒布したCDや、昨年の『Soliloquy Vol.5』では
ソロギターでの収録となっております。

『Soliloquy Vol.5』: https://orcapho.booth.pm/items/1873293

Pulseって単語には色々と意味がありますけど、
この曲では和訳すると「脈拍」という意味で使用しております。
1:45 以降からのキック音は心拍をイメージしています。

アルバム構成的に、この曲を境にストーリーを分けています。
前半は「自己嫌悪感に溺れる」
後半は「微かな光・希望を持ち歩む」
という感じです。

ソロギター版におけるチューニングは
チューニング: CGDGAD
3カポ

8. searching

自称、私の代表曲です。
downward spiralと同時期に作ったので、8年前に作曲したものです。

テクニック的にも曲展開的にも、
インスト音楽サークル『orcapho』の原点とも言える曲だなぁと。
本当に自分らしい曲という意味でも大好きです。

チューニング: DGDGBC
2カポ

9. glimmer

glimmerを英和辞典サイトで検索した結果
(ちらちらと揺れて見える弱い)かすかな光、微光、かすかな現われ

アルバムの中で一番前向きな意味合いを持った、
フレーズ的には少し自分らしくない曲。

フレーズを作る上で、ギターの先生に色々と相談をしました。
2サビ終わりから大サビまでの流れとかは先生のアイデア盛り沢山。
そういう制作背景もあるので、少し自分らしく無い構成だったり、
フレーズやコード進行がかっこいいです。(断言)

オープンマイクとか路上ライブが気軽にできる情勢になったら、
この曲を弾きたいですね。

使用しているチューニングは、
自分が初めてアコギで使用したチューニングです。
(T-cophonyのWhen Fall Asleepと同じチューニング)

チューニング: AEAEBD#
2カポ

10. hesitation

bonus trackを除いたら、アルバム最後の1曲。

searching、glimmerと来てストーリー的には
「希望的な終わり方にするのかな」ってところですが、
hesitation (=ためらい) をします。

やっぱり自己嫌悪感からは抜け出せないんですよね、結局。
何かしら抱え続けるものなんです。

曲自体の解説
Searchingのフレーズを使って曲を作りました。
アルバム最後の曲が、別の曲と共通フレーズあるの大好きなんですよね。

Searchingの前に向かっている意思をより強調するためという意味でも、
このようにフレーズ引用を行いました。

あと個人的に大好きポイントは、アコギタッピング+ストリングスっていう
ほんとシンプルながら神秘的だなぁって。(自画自賛)

チューニング: DGDGBC
2カポ

11. (bonus track) outsider (2 guitar ver.)

カメラで一発撮りしたものを収録しました。

こちらは、フレーズ的には2016年のM3収録版と同じです。
2016年版では途中でスパイダーカポをオン・オフするのですが、
レコーディングでそれが大変だったので

「スパイダーカポ付けてるギターと付けてないギター同時に弾けば良くね?」

という天才の発想をしました。
むしろこっちのが大変でした。

ちなみに最後まで聴いてると、飼い犬の鳴き声が入っちゃってます。
あとで犬吸いを100回くらいするオシオキします。

チューニングは CGCGA#D#
スパイダーカポを1弦2フレット(片方のギターのみ)


以上となります。
多分ためにならないお話でした。

アルバムの購入は以下のリンクから可能です

ダウンロード版: https://orcapho.booth.pm/items/2915193

CD版: https://orcapho.booth.pm/items/2915374


おわりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

前回の記事でも書いた通り、
同人音楽サークル orcapho としての活動は一区切りとなります。

今後の活動内容としては
・現在Twitterで募集しているVtuber x アコースティック音楽企画
・CevioAI (ボカロ) での活動
が中心となります。

活動内容により、名義は変えたいという考えを持っているので、
上記活動は基本的には orcapho 以外の名義で行う予定です。

今後気が向いたら、orcaphoとして数曲入りのダウンロード盤を頒布など
を行う可能性もありますが、予定は未定です( ˘ω˘)

orcapho以外でのhisaの活動を応援して頂ける方は、
引き続きよろしくお願いします。

ありがとうございました。


2021.05.03.
同人音楽サークル orcapho
hisa

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