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Cafeキクチ

家から徒歩1分の場所にある、Cafeキクチ。
1年ほど前から、毎週土曜日の家事終わり(朝飯前的な感じで)に、昼すぎのモーニングを食べに通っている。

この町に越してきてから、わりと早い段階でこのCafeの存在には気づいていたし、寄ってみたことも数回あった。
しかし、学生の身分からか、なんとなくその時の気持ちにそぐわなかったからか、通うようにはならなかった。

社会人になって半年が過ぎたあたりから、キクチに通うようになって、「休日スイッチ」を入れる場所として定着した今、Cafeキクチのここが良い!を記録したいと思う。

①ジブリジャズ
いつも同じCDが繰り返しかかっているのだが、お店の雰囲気にとてもよくあっているし、よくYouTubeで聴く定番のジブリジャズとは違った作品の気がする。大好きな「魔女の宅急便」のBGMが多く、心弾んでくる。食事が提供されるのを待ちながら、原作を読み返すこともしばしば。

②必要なものは全部あって、いらないものがない、明るい店構え
席数は6席ほど。一番端は店主のきくちさんの席。壁紙は白とモスグリーン。清潔なタイルと実用的な冷蔵庫・換気扇の安心感。グラスはすっきりとしたデザインだけど繊細すぎずに使いやすい仕様、ころんとしたコーヒーカップ(コーヒーたっぷり入ってる)。空気や日差しがしっかり入ってきて、いつも明るい。おしゃれすぎず、ニッチすぎず、老若男女誰でも入りやすい佇まい。

③「Cafeキクチ」の匂い
どんな場所でも、扱っているものによって放たれる匂いが、影からその場所らしさを醸し出していると思う。
純喫茶でよく感じるのは「古く熟成されたコーヒーとタバコと人の匂い」。長い年月を経てきているからこその匂い。正直、、ちょっと臭いけど、喫茶店でのアルバイトの経験を思い出して懐かしさを感じることもしばしば。
一方、キクチは、キクチの年数に合わせた匂いがちゃんとしている。コーヒーを沸かす匂い、マーガリンの匂い、それらが暖かい蒸気に包まれてやってくる。匂いって不思議。嗅ぐと、あ!ここだ!ってなるんだよなぁ。

④ご近所さん御用達、外で会ったらもっと仲良し
キクチには、店主と知り合いのお客さんがよく来ている。いつも同じ人ではなく、店主と同じ世代に見える女性から年上の女性、おじさん・おじいさんまで、幅広い。みなさんのお話をこっそり聴くのが、実は結構な楽しみ。ご近所さんやご家族の近況、時折の事柄まで、良い町だなぁって思わせてくる。
さすがに1年も通うと店主とも顔見知りになるのだけど、自分時間として行く私にとっては、無理に話す必要もなく、静まり返っているわけでもなく、緊張しないで座っていられる状況にあれるため、お知り合いのお客さんはありがたい。一方で、外できくちさんにあった時は、挨拶を交わしたりする。こんにちは、行ってきます、などの普段の挨拶から、お祭りの時期にはちょっと浮き足立って、大変ですね〜!なんてことも。

⑤同じ味
最後は醍醐味のメニューについて。こちらはとりわけ変哲のない食パンとサラダ、たまごが乗ったモーニングプレート+コーヒーを毎度頼む。変わらない、それが良いのかな?体の調子もGood。本当は、カフェオレや手作りケーキも食べたいけれど、どうしても朝食として訪ねてしまうため、できていない。いろんなメニューに挑戦する楽しみも味わっていこうかな。

こうして振り返ってみると、Cafeキクチは私にとって、仕事時間とプライベート時間のスイッチを切り替える場所であり、五感(①聴覚・②視覚・③嗅覚・④外れるけど感覚・⑤味覚)で喜びをくれる場所なんだと気づく。

不安や平凡化がテンションを下げてしまうこともある日常の中で、ちょっとだけ特別で、少しだけ嫌なことを忘れることができるサードプレイスを、これからも大切に味わっていきたい。





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