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新NISAに物価連動国債やハイイールド債券を組み入れてみる

はじめに

先日の記事で積立投資の設定について下記のように組み立てていました。

国内株式25%、外国株式25%、国内債券25%、外国債券25%

このうち国内債券について、外国債券であっても為替ヘッジありのものは国内債券と見なすことでリターンを稼ぐ方針で下記のような構成比率となっていました。

・国内債券・米国債(為替ヘッジあり) 12.5%
・国内債券・国内債券 6.25%
・国内債券・先進国債券(為替ヘッジあり) 6.25%
・外国債券・米国債 12.5%
・外国債券・先進国債券 6.25%
・外国債券・新興国債券 6.25%

運用を開始して改めて振り返ると、米国債の比率が高いなーと思い始めました。そこで、色々と調査を始めたところ、物価連動国債やハイイールド債券の存在に気が付きました。

物価連動国債とは?

物価連動国債とはインフレ率によって元金や利率が変動するもので、インフレ局面では元金や利率が増えて、デフレ局面では減るといったものです。我が国の物価連動国債は元金が変動する設計になっており、嬉しいことにデフレになっても元本は保証される(フロアありと呼ばれる)設計になっています。

物価連動国債のイメージ(財務省)

普通の債券なら買った時より金利が上がれば金利差分が機会損失になるのですが、物価連動国債の場合は、物価が上がれば元金が連動して増え、利率は変わらないものの元金が増えた分だけ利子が増えます。つまり、買ったときより物価が上昇する局面では物価連動国債が有利、物価と金利が下落する局面では通常の債券が有利になります。

ハイイールド債券とは?

ハイイールド債券とは信用力の低い(格付けの低い)発行体が出している高利回りの社債などで、ざっくり言うと、潰れるかもしれないけど利回りが高いハイリスクハイリターンの債券のことです。楽天が12%のドル建て債券を発行したのは記憶に新しいと思います。

日本人の感覚ならこれはギャンブルに近く、敬遠する人が大多数と思うのですが、よくよく調べてみるとハイイールド債券における平均的なデフォルト率(潰れる確率)は年間で2〜4%前後のようです。(野村アセット・マネジメント調べ)

ハイイールド債券のスプレッドとデフォルト率

思ったよりは低確率とはいえ、デフォルトするかしないかの発行体の調査を個人で行い、0か100かのリスクを負うのは大変です。ここは手数料を支払ってでもプロに任せたほうが気が楽でしょう。良く知ってる発行体で自分でリスクが負えるなら、その会社のハイイールド債券を買っても良いですが、今回の記事の趣旨とは逸れるので、置いておきます。

物価連動国債とハイイールド債券を組み入れてみる

見直しのターゲットは米国債だったので、組み入れは簡単です。国内債券扱いだった米国債(為替ヘッジあり)を半分に減らして、代わりに物価連動国債を組み入れます。同じく、外国債券に組み入れていた米国債(為替ヘッジなし)も半分に減らして、ハイイールド債券を組み入れます。

結果はこのようになりました。

・国内債券・国内債券 6.25%
・国内債券・物価連動国債 6.25%
・国内債券・米国債(為替ヘッジあり) 6.25%
・国内債券・先進国債券(為替ヘッジあり) 6.25%
・外国債券・米国債 6.25%
・外国債券・米国ハイイールド債 6.25%
・外国債券・先進国債券 6.25%
・外国債券・新興国債券 6.25%

なんとなく、バランスの良い組み合わせに見えてくる気がします。今回はここまで!


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