50代で起業したいなら、はじめに「起業リスク」の対策を備えましょう
みなさんは自分で起業してみたいと思ったことはありますか。
平均寿命が延びて「人生100年」の時代になりました。
つまり50歳は人生を折り返した年齢。まだ人生の半分の地点です。
このタイミングでそれぞれが「退職」のその先を想像しやすいといいます。そして人生の夢を叶えたいと起業を志す方も多いようです。
今回は、50代の起業について、また企業するときに合わせて準備しておきたいリスク対策について考えてみましょう。
50代で起業を考えるひとが増えている
2014年度の中小企業白書によると、50代での起業数は15%、60代以降で30%でした。
また、同白書によれば、50代の方が起業を考えるきっかけは以下の通りです。
・1位:勤務先の先行き不安・待遇悪化 (35.7%)
・2位:勤務先ではやりたいこと ができなかった (28.4%)
・3位:周囲の起業家・経営者の影響(27.3%)
50代の起業のメリットとは
50代で起業するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
・メリット1:50代の起業の意義は「生涯現役」
起業するメリットってなんでしょうか。
自分の力を試したい、自分で意思決定して仕事をしたい、など「事業主として一生現役であり続ける」という意義があるのだと思います。
ファイナンシャルプランナーとしての見解ですが、起業は将来の収入を定年に制限されずに稼ぎ続けることができる素晴らしい方法だと思っています。
自分の事業を持っているということは、「生涯現役」だということです。
「大きく儲けたい」「人の役に立ちたい」など、事業の目的やスタンスはそれぞれのことですが、自分が望む限り働き続けられる「職場」を持つことは、生涯を通した資産設計にとって、大きな意義があると思います。
・メリット2:50代は起業に適している。
50代から始まる人生の後半戦こそ、自分が本当にやりたいと思うことを仕事にして起業するのに適した時期と言えるでしょう。
それは、若いころに夢を見るような自分探しとは違って、やりたいことがはっきりと見えていること、社会人として経験を積んできて自分の力が発揮できる事業設計をたてることができるからだと思います。
事業が成功するためには、積み重ねた経験と知識、人脈があることは強みだと思います。体力と気力も備わっている世代であることも事業を起こすには適しています。
起業にかかるリスクとその対策とは
起業にかかるリスクとは、収入が不安定になることです。
会社員であれば、毎月一定額の給与を得ることができます。起業すれば、収入は自分の事業で作っていくことになりますが、取引先が十分にできるまでは、収入が不安定になります。
生活費がまかなえない、という状況もあり得ます。
収入が不安定になるというリスクに対して、対策を取っておく必要があります。有効なリスク対策として2つご紹介します。
・対策1:生活費の確保
起業する際にはまず、生活費の確保が必要です。
一年間収入がなくても生活できる額の貯金があると良いと言われていますが、ゆとりは多ければ多いほど良いです。
なぜなら、事業が一年で軌道に乗るのかどうかは、誰も保証してはくれないのです。
サラリーマンは自己の成績が悪くとも給与は入ってくるのに対して、自分の事業は半年でうまくいくかもしれないし、三年後かも、もしくはもっと先なのかもしれません。
駆け出しの事業は、シミュレーション通りに進まないケースが多いのが現実です。
人は、想定内の状況では適切な判断ができるけれど、外れると焦り、焦りが判断を狂わせることにつながります。平静を保つためには、やはりお金は必要なのです。
また、起業のため勤めていた会社を退職すると、給与収入が途絶えます。安定した収入がとだえる一方で、支出は無くなることがありません。今まで一生懸命に貯めてきた大切な貯金を、切り崩す生活になります。
貯金は予想以上のスピードで減っていきます。体験するとわかるのですが、これは本当に「氷が溶けるように」なくなってきます。
なるべく余裕資金を貯めてから、企業に踏みきることを勧めます。
・対策2:自分の事業以外の収入の道を準備する
ファイナンシャルプランナーとして提案したいのは、本業以外で、少ない額でも毎月入ってくる収入を準備しておくことです。
私たちの生活は、毎月の収支が黒字であることが大前提です。
これは大企業も同じで、優良企業でも資金繰りを誤れば、黒字倒産が発生します。
あなたの事業で資金不足になったとき、「来月入ってくる収入があるから待って欲しい」とあなたが訴えたとしても、金融機関は今月の不足を認めてくれません。
その時に、「働いて稼ぐ」本業の収入の他に、手にできる収入の存在はとても大きいのです。
そしてその収入の道を、できるなら複数持っていたいです。これらは心と生活を支えてくれます。
事業以外の収入とは、例えば以下のような不労所得と言われるもので、何をしなくとも安定的に入ってくる収入があります。私が実際に運用している収入方法をご紹介いたします。
もしくは事業以外に、少ない時間を使って稼ぐ方法を持つことも考えるといいですね。
投資信託や株式投資、FXの売買による譲渡益などが挙げられます。
まとめ
起業して事業を成功させるためには、計画をしっかり練っておくことはもちろんですが、合わせて起業にかかるリスク対策も備えておくべきです。
自分の事業と生活を資金面で自衛する方法も合わせて考えておくと良いと思います。
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