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【紫玉ねぎのマリネ】涙に襲われた後は色の変化で気分が上がる。

今回は中サイズの紫玉ねぎ3個をスライスするのに4回涙を流した。血も涙もないような強靭な人でも、玉ねぎの襲撃には勝てないと思う。

調理現場にいた頃のこと。翌日のカレーライスに使う玉ねぎの切り込みをしていた。1人で数kg切っても涙は出なかった。
ところが、4〜5m離れていた調理師が泣き始めたのだ。硫化アリルが流れて行ったのか。一瞬考えた後に、わたしはほくそ笑んだ。
「おしゃべりな彼女を黙らせるには玉ねぎが有効!」
ドラキュラとにんにくの関係を思い出したのだった。



作り置きすると、推定2ヶ月間は保存できる紫玉ねぎマリネ。色がきれいで料理のアクセントになるし、登板回数が多いので助けられる。とにかく便利で気に入っている一品。



ポイントは2つ
①時々襲われる硫化アリルとの向き合い方
②色の変化を楽しみ味わう




紫玉ねぎのマリネ

【材料】作りやすい量

・紫玉ねぎ(中)        396g(3個)  *正味重量

(マリネ液) 基本量
・米酢      120g(大さじ8)  (96g)
・上白糖                 50g(大さじ5強)   (40g)
・塩        10g(小さじ2)       (8g)

*今回は上記マリネ液を80%に減らして作りました。

【作り方】

1.紫玉ねぎをスライスし、まな板に広げる。

2.マリネ液をビニール袋に入れて溶かす。

3.1を2に入れて、袋ごと全体を混ぜる。

4.口を閉じて一晩漬ける。途中で袋ごと上下を入れ替える。

5.清潔な保存容器に移す。


まな板に並べて硫化アリルを呼び出します。
マリネ液を合わせます。
(ボウルにビニール袋を広げています)
砂糖多めのしっかり系ですが紫玉には合います。
紫玉ねぎin
全体にマリネ液を行き渡らせるだけで、
結構落ち着きます。
一晩漬けます。時々袋ごとひっくり返します。
28時間経過。色の美しさよ。
辛みが苦手な方は、4〜5日お待ちください。


涙すると自己陶酔できる。お酒いらない。ヤケ食いいらない。暴挙に出なくていい。おまけに翌日はマリネができている。

紫玉ねぎがあれば。

悲しい時、悔しい時、感情が流れずに溜まっている時は、「さあ、紫玉ねぎを切ろう!」

硫化アリルの辛みの効いた思いやりに甘え、攻撃が治まる頃にはスッキリ感が出る。
自分の意思で何かをするって、たとえ野菜を切るだけでも意味がある。

一度普通の玉ねぎで作ってみたけれど、彩りがない上にシャンとした味わいが減って全く別物だった。
ここは紫玉ねぎの独壇場。

我が家の切れない包丁がさらに硫化アリルを呼び起こし、「全米が泣く」感動レベルの涙を流すはめになる。


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