スマートフォンを家に忘れて出社した日

朝、電車に乗ってから気が付いた。カバンの中にスマートフォンがない。

思い返してみても、スマートフォン無しで外に出かけた記憶がない。この数十年で初めてのケース。スマートフォンが無かった時代は、ガラケーだったけど、ガラケーすら忘れたことはなかった。

不思議と私は落ち着いていて、ま、そんな日もあってもいいかと開き直ってそのまま出社した。いつもはスマートフォンの音楽をワイヤレスイヤフォンで聴きながら出社しているがそれもない。ワイヤレスイヤフォンを耳にしたらBlueToothがペアリングしないので気が付いたのだが、しょうがないので耳から外す。さて、何をしようか。何もすることが無い。

どれだけスマートフォンに閉じこもって通勤していたのかを感じられるほど、外の景色、外の音がくっきりと五感に入ってくる。色々な情報をシャットアウトして日々歩いていたんだな、色んなものが見えてくるな、聴こえてくるな。本当に何もすることが無いのでまじまじと観察して会社に通勤した。

家を出てから会社に着くまでも、何かあったらスマートフォンの通知が本来鳴るのだが、それもない。道中少しは気になったけれど、ま、そんなときもあるわい。そして会社に着いて会社のパソコンで通知を確認するも、結局、通知は無かった。

会社にいる間は仕事の通信は全部会社のパソコンで見られるので何一つ不都合はない。あるとすれば私用のネット利用が全くできないこと。プライベートモードでXやnoteを確認して見ようかと思ったが、二段階認証をしっかり仕掛けていたので、認証しようとするとスマートフォンに通知が行く。スマートフォンには何番が表示されてる？、知るかー！ってわけで、すぐに諦めた。これは家に帰るまでネットは何も見られないや、と諦めた。