街風 episode.22 〜WALKING UNDER THE MOON〜
「あー、お腹いっぱい!」
ケンジ先輩は膨らんだお腹をポンポンと叩きながら、満足そうな顔をしていた。
「でも、お腹だけじゃなくて胸もいっぱいになりましたよね。」
私はケンジ先輩の隣を歩きながら、つい先程の出来事を振り返っていた。
今日は午後から慌ただしい1日だった。ケンジ先輩も私もサークルの予定が無くなり、どこかで軽くお茶でも飲んで帰ろうか、と話しながら歩いていたら、ケンジ先輩のバイト先の店主ノリさんから電話が来た。そう、妹のカオリから聞いていたノリさんからだ