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〜サマソニ20230820

今日はサマソニに参戦する。
初めての参加であり、地元三重から大阪まで向かうのに利用する近鉄特急アーバンライナーも初めてだ。

うきうき浮かれて、酒と、ごはんとつまみの中間のようなモノを買い込んで列車に乗り込んだ。
こういう非日常では、普段見えていないものが突如可視化されて現れてくるから不思議だ。 

非日常といえば、僕は「非日常」という言葉をなんとなく忌避していたところがあった。某ねずみの国や、国外旅行などに行くことによって、「外部からお膳立てされた非日常」によってしか日常を抜け出せないように思いたくなかったのだ。
日常を非日常に変えるのは、自分次第だと思っていた。

ところがどっこい、思い返すと僕は自力で日常を飛び出すエネルギーや想像力を持っていたわけではないようだった。気づけば小さな液晶に釘付けになっていて、ベッドの重量に逆らうことはできなくなっていた。

夢の中は無重力空間で、何でもできる気がしていた。夢のなかでの自分は好きだったし、ずっとこのままでいいと思っていた。
それでも自分は現実を捨てられない。目を覚ませば夢の記憶はどこかに行ってしまい、ただあるのは横たわっているだけの無気力な小僧だ。

てなわけで、現実では自分でもびっくりするほど無力な僕に、世界のいろんな側面を見せてくれる「非日常」はやはり魅力的なものだ。

無意識のうちに思考にストッパーがかかり、インターネットという点滴につながれている僕は、近鉄四日市駅のホームに特急電車が止まることも知らなかったし、列車のトイレの便座横にウェットティッシュが用意されていることも知らなかった。(これは場所によるだろう。)

世界には自分の狭い世界では思いもよらなかったような不思議や、美しいものが転がっているものだなあ。

少し酔いがまわり、脳が活性化しているのか鈍化しているのか分からない感覚のまま、これを書いている。
昨日夜に食べた辛い坦々麺がちょうど腹をかき回しているが、列車にトイレついててよかった。ありがとう、といれ。ありがとう、近鉄。

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