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サッカーは社会の縮図 #私のルーキー時代 2年 齋藤大

はじめまして。大阪府立大学サッカー部2回の齋藤大です。今回のテーマは他の記事と同様「私のルーキー時代」ですが、私は高校で充実し過ぎた日々を送り、その反動でルーキーになる頃には力尽きていたので、この記事ではそんな燃え尽きた経験とその後について書きたいと思います。

高校時代

中学生までの私は、少しだけ他の人たちよりもテストの点数がいい普通のサッカー少年でした。高校でもできるだけ強いところでサッカーがしたいと考えていましたが、勉強も捨てたくないと思い、勉強では県でトップ、サッカーではベスト8というそこそこの高校に入学しました。そして、せっかくサッカーも勉強もやるなら最強の文武両道をしようと決心しました。

文武両道・勉強

かなり気合を入れて入学した高校でしたが、予想以上の学校や生徒のエリートさ、レベルの高さに圧倒されました。

Noblesse Oblige(高き位に重き務めあり)

これは、私が入学した高校の教育理念です。直訳は「貴族の義務」ですが、簡単にいうと「君たちは頭いいんだから社会の模範になるように振る舞いなさいよ」という意味です。ものすごく上から目線だと思いますが、実際医者や研究者の子のようなサラブレットに加え、天才と呼ばれるような人たちがたくさんいる環境でした。そんなプライドの塊の学校で最も重要だったのがテストです。学校側は定期テストへの熱意が異常であり、また東大至上主義なので、あらゆる教科の問題に東大の過去問が散りばめられ、数学は激難でいつも平均点が20、30点台でした。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という言葉をみなさんご存知だと思います。それと同じで、テスト勉強もみんなでサボれば怖いものではありませんが、この学校ではそうはいきません。「おれ今回まったく勉強してない!」と言うやつは大抵徹夜で勉強していますし、本当にノー勉のくせにセンスだけで解けるやつもたくさんいます。

では、このような学校で平凡な自分はどうすれば勉強を捨てずに充実した高校生活を送れるか。答えは簡単で、頭のいい奴らよりも勉強の質と量で上回り成績で勝ることです。やる気がなかろうと疲れていようと勉強しなければ落ちていくだけなので、常に全力を尽くしました。そのおかげで、どうあがいても勝てないやつらが一定数いましたが、毎日疲弊して倒れそうになりながらも1.5列目あたりの成績を3年間キープすることができました。

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(試合の日の休憩時間。必死さが伝わってくるが、周りから見たらただのガリ勉。)

文武両道・サッカー

勉強第一の学校でしたが、本気で活動している部活もいくつかあり、サッカー部もそのうちの一つでした。スポーツ推薦がないので部員の能力はばらばらですが、監督が人間性の面でも指導の面でも優れていたので、安定して他の強豪校といい試合ができる程度には強くなることができました。

その監督が大切にしていた「サッカーは社会の縮図だ」という言葉があります。たしかに、よく考えてみるとサッカーと社会の共通点がたくさんあることがわかります。上下関係はもちろんのこと、自分で考え行動すること、周囲への感謝の気持ちを忘れないこと、継続が成長につながること、信頼し信頼される人間関係を築くことなど、サッカーで大切なことは社会でも大切なことばかりです。

この言葉を胸に刻み、素晴らしい監督や仲間がいてくれたからこそ、勉強だけでも忙しかった高校生活の中でサッカーにも本気で取り組んで両立し、人間性も向上することができたのだと思います。

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大学サッカー

充実はしていたものの、高校3年間で身を削りすぎて卒業時には健康に様々な悪影響が出ていました。そのため大学でサッカーをする力は残っていないと思っていましたが、もっとうまくなって純粋に楽しいサッカーがしたいという気持ちに加え、サッカーは社会の縮図だという言葉を思い出し、これから先さらに成長し、大学生活を価値あるものにするにはサッカーを続けるべきだと考え、府大サッカー部に入ることに決めました。10月に入部したばかりで、コロナの影響もありまだあまり活動できていませんが、体力の回復とともにさらにサッカーが楽しくなっていくのを感じています。

最後に

大学サッカーを本気でやるにあたって、成長の過程にはいつだって厳しい現実とたゆまぬ努力があります。周囲から過密なスケジュールと活動環境に批判の目を向けられることも多々あります。それでも今置かれている状況で自分は何をすべきかを考え、そういった楽ではない状況も楽しみながらサッカー選手として、そして人として成長していきたいです。これからも全力を尽くしていきますので、応援よろしくお願いいたします。長い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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