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生きづらさを超自我から考えてみる

はじめまして。
もしくはお久しぶりです。

生きづらさを追求したい、
option5mmといいます。

この記事を見つけてくれてありがとうございます。

私は児童養護施設で働く
3年目へっぽこケアワーカーです。



日々の支援の中で、また研修やら、
自分が本から調べた中で、

「福祉や保育、心理に携わる人にしか
あまり知られてないのは勿体無いな」

と思ったこと、

自分自身が「なるほど!」と思ったこと



を、アウトプットがてら、自分以外の誰かに還元できたらと思っています。

まだまだ修行の身なので、
表現が適切でない場合や知識が不十分な点も多々あるかと思いますが、そこはご了承下さい。




興味のある方は是非、最後まで読んでみて下さい!



今回のテーマは「超自我」


どうしても書きたかった本記事。

前回投稿した記事で書けなかったので、
今回ご紹介したいと思います。


↓長いですが、良かったら先に読んでみて下さい。


思春期・青年期において感じる生きづらさは
愛着形成の観点から考えた際、

  • 親から離れたい気持ち

  • 親から離れることへの不安な気持ち

この2つの葛藤によるものだと言われています。

(参考:Blosの第二の分離・個体化理論)



愛着は親からの働きかけにより形成されるので、

「自分の生きづらさは自分の愛着形成にあるな」
「自分の愛着タイプを変えたいな」


なんて思っても、
過去の育てられ方は変わることなんて無いし、
これからの育てられ方を自分で決めることは出来ない。



結局親次第。でも、自分は親を選べない。

じゃあ、どうすることもできないじゃん。


私の生きづらさって、
自力で解消することができないんや…。



…なんて思ってしまいがちなのですが、
自分の力でどうにか切り開くやり方も
あるっちゃあります。


その方法に、今回のテーマである

「超自我」

深く関わってくるのです。



そもそも「超自我」とは何ぞや


超自我、直訳すると「めっちゃ私」

そのままの意味です。
私の脳みその中の、「めっちゃ私」の部分。


脳内の、動物的な欲求を全排除して残った、
人間的な部分のところです。


…伝わってるでしょうか?(汗)


自信がないので
もっと正確な説明はこちら↓


【超自我】

  • 社会の倫理的基準の内在化。
    道徳的態度。良心。

  • 2つの特徴がある。

    自我理想
     (あるべき理想的自我像)
     ※お父さん/お母さんみたいになりたい

    イドの本能的衝動の禁止・抑制

  • 5〜6歳ごろ、
    親の道徳的態度・両親の内在化(同一視)
    にはじまり、教師などを介して、
    様々な社会的規範が内在化
    され形成される。

  • 男性では主として父親、
    女性では主として母親が内在化
    の対象となる。
    ⇒超自我機能の男女格差


さて、先ほどサラッと
「イド」という言葉を使いましたが
知らない方もいるかと思います。

次に、
精神分析学的人格構造論から

「超自我」、「イド」、そして「自我」

この3つと、
それぞれの関係性について
サクッと説明します。


精神分析学的人格構造論

  • 超自我
    道徳的態度、良心

  • 自我
    イドの快楽衝動と超自我の良心との
    調整を図る

  • イド
    快を求め、不快を避ける
    本能的欲求


まさかの手書き〜wwwwww



【超自我の緩和】の必要性


「超自我」からの命令、
そして「イド」からの再現のない欲求。

この2つの対立を適応的に解決する「自我」。

思春期ではこの繰り返しにより、
親を必要として依存する児童期までの自己像から、
自立へと向かう新たな自己像を形成します。


つまり、親からの心理的自立とは

【新たな自己像を獲得すること】

です。


そして
新たな自己像の形成には、

【超自我の緩和】

が必要となります。


なぜなら超自我の緩和は、
新たな自己像の形成の要素である

  • 両親の価値下げ

  • 両親イメージのスプリッティング(分離)

  • 両親イメージの統合

  • 性的成熟の肯定化の促進

に役立つからです。

詳しい説明は次の項目からどうぞ!



不安定な母子関係は超自我が大きくなる


愛着が不安定(つまり安定型以外)だと、
分離不安の賦活が起きます。


自立への営みは母親から離れることですが、
母親からの愛を失うことへの不安から


社会の倫理的基準の内在化(モデルは主に両親)
が強まり、

お父さんやお母さんみたいになりたいとか
自我理想(あるべき理想的自我像)が強まり、

イドの本能的衝動の禁止・抑制が強まり、

「〇〇であるべきだ」
「××はいけないことだ」
◻︎◻︎でなければならない」


といったように、
自分自身を抑え込むように超自我が大きくなり
イドとのバランスを崩してしまう事があるのです。



両親イメージの改編をしよう


愛着スタイルが安定型の人の特徴として、

両親との過去の思い出について
良い部分も悪い部分も
バランスの取れた見方で捉えることができる


が、あります。


これはどういうことかというと、

両親の良い所と悪い所を
分別して捉えることができる


ということです。


超自我が大きくなっている人は、

問題の原因を両親に帰属させること
⇒両親の価値下げ

(ニュアンスとしては、両親を言い訳にすること)


次に、
両親の良い部分と悪い部分を分けて捉える
⇒両親イメージのスプリッティング(分離)


そして最後に、
両親イメージの統合


このような形で
両親へのイメージを整理することで、
心理的自立に向けて前を向くことが出来ます。

良い形で、両親から離れることが出来るのです。


良い形での両親からの分離は、
新たな自己像の獲得につながります。



自分が成長することを肯定しよう


心がどう育っていこうがいまいが、
身体は勝手に成長していきます。

思春期になれば、
男性は男性らしい体つきに、
女性は女性らしい体つきに変化していきます。

いやでも身体は大人になっていくし、
それを止めることはできません。

そして体つきの変化に伴い、
性的欲求であったり、
アイデンティティについて
考えるようになったりと、

身体が成長していく上でごく自然なことが
自分の頭の中で起きてきます。


しかしここで、
思春期までの愛着形成が不安定な状態であると
両親に対する安全基地感が薄く
情緒的対象恒常性が確立されていない分

そういった身体の変化・心の変化に
不安感や罪悪感を覚えることがあります。

いわゆる分離不安の賦活です。


自分の身体や心が勝手に両親から
離れていく気がして、怖い。

思春期以前のような子どものままでいないと、
両親は自分から離れてしまう気がして、怖い。


とか、そんな感じで、
自分を抑圧して、自分自身の変化を拒むのです。

超自我でイドを押し込む形で。



自分の身体が変化していくのが嫌、

コンテンツやファッションとか、
性的な事柄が少しでも連想されるものは嫌、

異性や同性に性的欲求が湧くのが嫌、

誰かと付き合うことや性交渉に
良いイメージがない、下らない

…みたいに思ってる人は
セクシャリティの問題ではなく、
もしかしたら
愛着形成が関係してるかもしれません。


同性友人と異性友人が超自我を緩和する


↑この言葉に嫌悪感を覚えた方に最初にお断りします。

無理に群れろとか馴れ合いを推奨する為に
言ってるわけではなくて、


人を見ることを捨てないでください。
人と関わることに良いこともあります。

関わりを経てこそ素敵な人を見つけられるので
どうにかこうにか見つけられたら
生き易くなるよ、ということです。



同性友人と親密な関係の異性(同性)友人の存在が、
何故超自我の緩和へと繋がるのか、
以下にまとめました。




【同性友人によるサポート】

  • 困った時に相談できる友達の存在

  • 手が届く自分の未来としてのモデル
    (理想像の改編)

    →大人像が両親しかない状態
     どうしたら大人になるか分からない
    →友人との関わり=モデル
     友人を真似て、取り入れていく

  • 自立に向けての新しい
    自己像の獲得

  • 異性(もしくは同性)を好きになること
    への肯定的理解と励まし




【親密な関係の異性(同性)友人によるサポート】

まあいわゆるピッピのことです。

  • 頼りになる/優しいピッピ(親密な友人)

  • 良い両親

の、二重の機能を果たす



かなり限定的な説明にはなってますが、
このような理由から

  • 両親像のスプリッティングから統合へ

  • 新たな自己像の形成(友人へ依存→自立)


の手助けとなり、

つまるところ【超自我の緩和】
繋がるのです。




同性友人がめっちゃ大切


先程お話した同性友人についてですが、
めっちゃ大切なので改めて説明します!

  • 性的な興味に関する超自我化の禁止を
    緩和する為には、
    同性友人との交流が不可欠

  • 同性友人と性的興味を共有し、
    ファッションや化粧への興味関心を
    持つことで、
    性的成熟の肯定化が促進される

  • 同性友人への憧れと
    その対象の価値観を共有し取り込むことで
    児童期までの幼児的な超自我が
    発達的に修正される

  • 性的興味に関する禁止が抑制されないと、
    増大するエネルギーを抑え込む為に
    ファッションや化粧への興味を抑圧し
    そうした話題を嫌ったり、
    興味を持つ友人を批判するなどして
    仲間から距離を置かれることにもなる(?)

…書き方が女性向けっぽくなってしまっていますが、
もちろん男性も!です!


とりあえず、両親と自分以外の誰かの
価値観に触れることが自己形成に大きく関わる
っていうお話です。


あとがき


拙い文章でしたが、
最期まで読んでくださりありがとうございます。


今回の記事は、どうにか分かりやすくと
自分なりに考えて書いたのですが
かなり自信がありません…。


今記事はあくまでも一つの見方として、
参考にして頂けたらと思います。


最後に、
超自我にまつわるおすすめの曲を
ひとつご紹介します。



私自身、理想を掲げて、それを目指して、
何かと突っ走る中で行き詰まったり、
悲しかったり、悔しかったり、
やるせ無い気持ちでいっぱいの時に
ずっと聴いていた曲です。


めちゃめちゃめちゃめちゃ歌詞が
的を得てるので、ぜひ聴いてみて下さい。


チャットモンチーの「こころとあたま」
です。


誰かの生きづらさが和らぎますように。


option5mm

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