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会議室の名前に隠された「オプティマインドらしさ」

こんにちは。「世界のラストワンマイルを最適化する」オプティマインドの採用担当です。
本日は、ちょっとした小ネタとして、名古屋オフィスのミーティングルームについてご紹介したいと思います。

名古屋オフィスの会議室

オプティマインドの名古屋オフィスには3つの会議室、2つのミーティングブースがあります。

今のビルにオプティマインドが入居した時からあるのが、次の2つの会議室です
・Kernighan(カーニハン)
・Lin(リン)

そしてコロナ禍でオンラインミーティングが増えたのを機に、2つのミーティングブースができました。
・Wright(ライト)
・Clarke(クラーク)

そして2年前にオフィスを増床したときに新たに増えた1つが
・Johnson(ジョンソン)です。

一見、一貫性のなさそうなネーミングですが、これは実は弊社プロダクトのコア技術である「最適化アルゴリズム」の偉人たちの名前なんです。

弊社の開発部「最適化チーム」のメンバーにいただいた情報を元に、それぞれご紹介していきたいと思います。

1.LinとKernighan


【Kernighan】


一番大きな会議室

名古屋オフィスで一番広い会議室です。役員による経営会議も毎週ここで行われています。
窓に面しているので明るい会議室です。

【Lin】


床は道路を模したデザイン

ガラスの壁の会議室です。
お客様をお通ししたり、ホワイトボードを使っての社内会議にも利用します。

由来:巡回セールスマン問題を解く二人の賢人

Shen LinとBrian W. Kernighanは、巡回セールスマン問題(TSP)の解決に革新をもたらしたLin-Kernighanヒューリスティックを開発しました。TSPは、セールスマンが複数の都市を訪れる際、最短経路を見つける問題で、都市の数が増えると計算が急激に複雑化します。

Lin-Kernighanヒューリスティックは、最適な解を求めるのではなく、非常に良い解を迅速に見つけることを目指した手法です。具体的には、現在の経路を少しずつ変更し、改善が見られる場合にはその経路を採用し、さらに最適化を図ります。この繰り返しにより、初期の経路よりも大幅に短い経路が得られることが多いです。

このアルゴリズムの重要性は、その効率性と汎用性にあります。物流やルート計画など、実世界の多くの最適化問題に応用されており、計算リソースの制約がある状況でも有効です。

LinとKernighanの貢献は、計算機科学の分野でのアルゴリズム開発における重要な一歩とされています。彼らの研究により、複雑な組合わせ最適化問題に対する新しいアプローチが生まれ、その後の研究や実務に多大な影響を与えました。彼らの仕事は、現代の技術や物流の効率化において欠かせない基盤となっています。

2.ClarkeとWright


【Clarke/Wright】


このようなブースが計2つあります

ブース型会議室です。基本的には1名利用のリモート会議対応です。
こちらも2室と言うことで、デュオでの命名が望ましいと当時考えていました.

由来:セービング法で効率の良い配送ルートを見つけた二人の知者

lClarkeとWrightのセービング法は、物流や配送の効率化に大きな影響を与えたアルゴリズムです。この手法は、車両ルーティング問題(VRP)の解決に特化しています。VRPは、複数の車両が複数の配送先に商品を届ける際、最短経路を見つける問題です。

ClarkeとWrightのセービング法は、最初にすべての配送先を個別のルートとして扱い、その後、ルートを結合することでコスト削減を図ります。具体的には、2つのルートを結合することで得られる「セービング値」を計算し、この値が最も大きいルートから順に結合を行います。セービング値とは、2つのルートを別々に運行するコストと、1つのルートにまとめることで削減できるコストの差を指します。

このアルゴリズムの利点は、そのシンプルさと効果の高さにあります。手計算でも実行可能なため、小規模な問題から大規模な問題まで広く適用できます。また、計算リソースが限られている状況でも高い効率を発揮します。

ClarkeとWrightの研究は、物流業界における配送計画の合理化に大きく貢献しました。彼らのアルゴリズムは、コスト削減や運行効率の向上を実現し、多くの企業で採用されています。セービング法は、今日でも多くの最適化問題の基盤となっており、物流や配送システムの設計において不可欠なツールとなっています。

3.Jhonson

【Jhonson】

窓がない完全個室が以外と落ち着きます

2023年1月にオフィスを拡張した際に新しくできた会議室です。
唯一窓のない会議室です。社内の会議などで使用されることが多いです。

由来:アルゴリズムの達人

David S. Johnsonは、計算機科学と最適化アルゴリズムの分野で多大な影響を与えた研究者です。特に、組合わせ最適化問題とヒューリスティックアルゴリズムの設計において、その功績は顕著です。

Johnsonの研究は、NP完全問題に関する理論的な基盤の確立に寄与しました。NP完全問題とは、解くのが非常に難しいとされる問題のクラスであり、特に大規模なデータセットに対して効率的な解法を見つけることが困難です。彼は、こうした問題に対するヒューリスティックアルゴリズムや近似アルゴリズムの開発に注力しました。

彼の貢献により、複雑な問題に対する理解と解決策の開発が進み、現代の技術と産業の多くの分野で恩恵を受けています。Johnsonの研究は、計算機科学の基礎を築き、未来のイノベーションに向けた道を切り開いたと言うこともできます。

最後に

弊社の「最適化チーム」に情報いただきながら
会議室の名前にも、弊社の大事にしているコア技術である「最適化アルゴリズム」へのこだわりと、その技術の発展に貢献した偉人たちへのリスペクト、そしてちょっとした遊び心がある点が、非常にオプティマインドらしいなと思っています!

オプティマインドでは物流業界の壮大な社会課題、この最適化アルゴリズムを使ってを解決すべく、一緒に働く仲間を大募集中です。
少しでも興味が湧いた方はカジュアル面談も大歓迎ですので、気軽にお声がけください。


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