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最初に組んだコンビの思い出

前回からものすごい間が空いてしまいましたね。
NSC大阪44期江頭です。
すでに後輩の45期生が入学してなんなら卒業しかけています。
空きすぎやろ. . .
今回は僕が最初に組んだコンビ、モスクワの朝の話をしたいと思います。

1. 相方との出会い

相方探し期間中にコンビを組めなかった僕は、その期間の反省を生かし、こちらから積極的に同期と交流をもつことにしました。

コンビが組めなかった前回の話はこちら⤴︎

共通の趣味を持つ同期のLINEグループに入り、芸人活動用のTwitterアカウントを作り、SNSを通じて積極的に同期と交流しました。
しかし新しく知り合った人のほとんどが既にコンビを組んでおり、いよいよピンで行くしかないのかなと思いはじめた矢先、Twitterで後の相方Tと出会いました。

新候補 Tくん
5月入学
年下
髪をセットすると物凄く人相が変わる。
難波の近くに住んでるのに部屋がめっちゃ広い
お金持ち(理由は言えない)
部屋にちょいちょいMTGのカードが落ちてる
よくわからないサプリをボリボリ食べてる
タイピングがめっちゃ早い
ネタを書くのもめっちゃ早い
信じられないスピードでネタ見せにエントリーする
コントしか面白く感じない生粋のコント師
家にシーシャ(水タバコ)がある
でもその事を普通のことだと思っていて、ニューヨークのシェアハウスというネタを例に挙げて珍しいことだと伝えたら、ニューヨークが田舎者なだけだろと切り捨てる恐ろしい人
そして何よりネタが面白い!

Twitterで初めて彼を見つけた時からなにやら只者ではない予感がしたのですぐにDMを送り、会う約束を取り付けました。
そして彼の家の近くのくら寿司で少し話した後、彼の家に招待されました。
難波からも近い好立地でありながら部屋は広く、床に無造作に置かれた巨大なシーシャと、その横に謎の段ボールの山。
部屋に入ってすぐ、やはり只者ではないなと感じました。

そこから書き溜めていると言う台本を見せてもらい、軽くネタを合わせてみてすぐに組むことが決まり、コンビ名を決めることに。

ハンブラビ (Zガンダムの敵)
モスクワの朝 (シーシャのフレーバーの名前)
初子さらい (彼の家の床に落ちてたMTGのカード)

この三つの中から選ぶことになり、コンビ名は結局モスクワの朝になりました。

2. 初ネタ見せ

モスクワの朝の初陣はオンラインで、確か里村講師のキングオブコントの対策授業でした。
初めてのネタ見せで、そもそもネタを飛ばさずに出来るかも怪しかった上、同期が次々厳しくダメ出しされ玉砕していくのを目の当たりにして、自分達の番が来るのがとても憂鬱だった記憶があります。
ですが、結果的にセリフを少し噛んだくらいでネタも飛ばさず、その上怒られることも無かったのでとてもよかったです。

また、今思えばこの授業では普段コントをしないコンビや、後に飛躍するコンビの初期のコントが見られたので、とても貴重だったなと思います。今は無きゴーゴービルディングやモデル亞ガマのコントは今思い出してもやっぱり面白かったですし、ミラジョボビッチ(現ヴァーミリオン)や、後に大ライブで大活躍するこめじるしも褒められていたのを憶えています。

3.ネタ見せしんどい

その後対面でのネタ見せが始まり、本格的にモスクワの朝での活動がスタートしました。
モスクワの朝はネタ見せではコントしかしません。その上、当時の相方のTくんは早い時は1日1本ペースで新ネタを書く凄い人だったので、ネタ見せは毎回新ネタでした。
とにかく毎回ネタを覚えるのが大変で、相方の家と自分の家の往復の間、ずっとセリフを復唱していた記憶があります。
また、自分で考えたネタと違って、人が考えたネタやセリフを暗記するのはとてもしんどいことなんだとこの時わかりました。
ですが、相方のネタや自分の演技を褒めてくれる人が徐々に現れて、今思い出してもモスクワの朝の時が一番調子良かったなと思います。

4.Rush落選。そして解散へ. . .

読んでる人の中には知らない人も多いと思うので説明しますが、NSCには月に一度Rushという定期ライブがあります。
これは毎月選ばれたメンバーがよしもと漫才劇場でお客さんの前でネタを披露するという、卒業後の今考えるとなんて贅沢なんだと思うライブです。
特に、その期の1回目のRushというのは
その時点での優秀な者達だけが出れる、選抜されたメンバーのライブであり、これに出れるだけでNSCではかなりいいスタートを切れたと言えます。
言ってしまえばこの1回目のRushに出れたかどうかでNSCの最初のヒエラルキーみたいなものが決まる気がします。
性格の悪い人だと、出れていない人に対しての態度が急にそっけなくなったりもします. . .
さてそんな1回目のRush、モスクワの朝はと言うと、タイトルの通り落選しました。
正直、モスクワの朝はわりと同期からの評判もよかったので当然のように出れると思っていましたし、なんなら毎回のネタ見せでヘトヘトだった僕は『出なあかんのやろなぁしんどいなぁ』くらいに思っていたので、とても驚きました。
そして落選がわかって最初のネタ見せ後、相方から解散を告げられました。

5.落選理由と疑惑

相方がRushに落選した直後『めちゃくちゃ思い当たる節あるけど、Rush落ちた!』と怪しいツイートをしており、気になりすぎるので電話して聞いてみましたがはぐらかされて教えてもらえませんでした。
ですが他の同期にはその話をしていたみたいで後日、偶然他の同期(ぬめり猫Nや)からエントリー期限を忘れていてエントリーが遅れたらしいとの話を聞きました。
本人からは聞けてないので実際の所どうなのかはわかりませんが、実力で落ちたわけじゃないのかもしれないなと思えたので嬉しくなったと同時に、当時のRushの価値が分かっていなかった僕は、まだそんなにRushに出たいと思っていなかったので、別に正直に話してくれてもよかったのになと思いました。

6.解散について思っていたこと

相方がいなかった僕を拾ってくれてネタも全部書いてくれていた彼には感謝しかないです。
あの期間がなかったらもしかしたら誰とも組めずそのままフェードアウトしてた可能性もあると思いますし、本当にあの時間があったから今の自分があると思っています。
ですが、当時相方には伝えていませんでしたが、生意気にも実は僕もRushが終わったらモスクワの朝を解散したいと思っていました。
というのも、そもそも僕は漫才をやりたくてNSCに来たので、コント専門のモスクワの朝はずっとはできないなと思っていました。
また、自分でネタを書いてみたいという気持ちもあったので、解散を言われた時はオッケー!と即答した記憶があります。
解散の話をする時は重い感じになっちゃうコンビも多いと思いますがモスクワの朝の解散はめちゃめちゃさっぱりしていました。
こうして僕の最初のコンビ、モスクワの朝は終わりました。
ですが小道具代を4000円建て替えてるのでそれはまたいつか返してほしいです. . .

7.その後

相方はその後すぐ新しいコンビを組み、そのコンビで次のRushに見事選ばれていました。
相変わらずネタも面白かったのでやっぱ凄いなぁと感心し密かに応援していました。
ですがそのコンビ解散後、彼はネタ見せから姿を消しました。
その頃には疎遠になっていたので、彼の近況は噂で聞くくらいで、NSCを辞めたらしいとか、大国町のパチンコ屋で見たとか、彼のTikTokの動画がおすすめに出てきたとかそれくらいでした。
ですがある日、思わぬところで彼を目にしました。なんとNSC大阪のTwitterです。
その日のM1グランプリの一回戦を突破したNSC生を紹介するツイートに、彼の姿はありました。なんとNSC入り直してたんですね。
昔、漫才を面白いと思えないと言っていた彼にいったい何があったのか。
気になってしょうがないので、今後もし会うことがあれば聞いてみたいですね。
向こうは会いたくないかもしれませんが笑


今回は以上です。
今後もたまにnoteを書くような気も、書かないような気もします。
なんにせよ読んでいただいた方々、ありがとうございました。興奮します。(。-_-。)


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