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「のぞきみカフェ」個人的考察録🔍
「のぞきみカフェ」というお店を期間限定で開きました。他人の人生をちょっとだけ覗き見できちゃうカフェです。
私は、1人でシナリオや企画の仕事をしたい時に狂ったようにカフェに行くのですが、その理由として「周りの人の空気から得た断片的な情報から、色々妄想することが好き」ということがあります。面白い会話が聞こえたらちょっと手を止めて聞き耳を立てたり、可愛い服を着ている子がいたら、どこで買ったのかなーって推測したり。恋バナが聞こえてきたら、勝手に応援したり。
今日めちゃくちゃテキスト仕事を残していて、集中するために近所にある好きな音楽がかかっている小さなカフェでPCカタカタしてるんだけど、どうやら夜はバー営業みたいで、口説いている男性と口説かれている女性しかいなくて気まずい。甘いテキスト書けそう。
— きださおり (@opeke) August 16, 2018
映画館の近くのカフェなどで、映画の感想トークから内容やタイトルを推測する、というひとり遊びが割と好きなんですが「カメラを止めるな」は何の情報も見ずに行け、という先人達のアドバイスによりこの遊びが出来ずにいる(早く見たい)
— きださおり (@opeke) August 7, 2018
マックにいたJK2人組が「えっ!この人スエズ運河から攻めたって事?ヤバくない?」「なるほどそれでスーダンを征服したのか〜」「色々揉めて疲れちゃたのかもね。」「この組織の抜け方マジでパンクじゃん」と、噂話するようにノンストップトークで世界史の勉強していて楽しそうだった。良い勉強技法。
— きださおり (@opeke) February 26, 2019
ましてやスマホが当たり前の現代、ちょっとしたヒントがあれば検索で正しい情報に辿り着くことだって出来ます。ほんの少しの情報から正解を引き当てた時はパズルがピタッとハマったような快感。けど、なかなか現実世界ではそこまで出来ません。堂々と「のぞきみ」してカフェの隣人の背景を想像できる空間があったら面白いのでは!?という初期衝動から走り出したのがこの「のぞきみカフェ」でした。
今回「のぞきみ」をさせてもらったのは、背景に何かを抱えている男女4名。お客さんは、のぞきみしたい人を1名選んで、予約をすることができました。
今回、予約をしてくれた人には「その人がカフェに来るまでのちょっとしたストーリー」を読んでほしかったのでnoteで販売してみました。お店は、閉店後のこちらをお借りして夜だけひっそりと開店。全面ガラス張りの一軒家で、外からでもめちゃくちゃ『のぞきみ』している気分になれる、中から外の様子も見える、最高の空間でした。(実際に窓際に座っていた人だけ見えた外のシーンを作ったりしました)
ここでどんなことが起こっていたか、というのは自分でも書ききれないなあと思うので、第二弾があれば是非目撃しに来て欲しいのですが、沢山の感想(ネタバレ無し)をいただいているので、一部ご紹介させてください。
<twitter>
週末に行ったイベント #のぞきみカフェ 面白かったなあ。他人のプライバシーを覗き込むことが推奨されるってなかなかないシチュエーション。積極的に干渉する勇気はなかったけど、実は一人ひとりにドラマがあることがわかって、体験直後の快感より今思い返して感じるものの方が大きい気がする… pic.twitter.com/CljdRqn9gp
— おざき たいすけ (@ozata92) May 28, 2019
#のぞきみカフェ に行ってきました。端的に言って、すごい好み。主役でもなければ、観客とも少し違い、イマーシブとも違う。ある意味、欲望をさらけ出す(良い塩梅でさらけ出したほうが楽しい)イベントで好き。明日、明後日の見学席はまだまだ空いているようですよ!https://t.co/LxlO166BFh
— alpha (@alpha_h) May 24, 2019
先週末に行ってきた #のぞきみカフェ 、これがイマーシブシアターかー!すごいー!の一言。カフェの一角、自分の目の前でストーリーが始まるドキドキ感、楽しかったです。リバイバル公演あったらぜひ行ってみてほしい…(写真は開始前のもの) ドーナツも美味しかった🍩💕 pic.twitter.com/gciSAKRma4
— おけい(okay) (@ykeikid) May 31, 2019
きださおりさん(@opeke)主催の『のぞきみカフェ』、他人の人生の瞬間を覗き見できる……という謎の事前情報だけで遊びに行ったのですが、可能性に溢れたエンタメで大変面白かったです。発想はしても形にまとまらない、そういう類のものが、綺麗に仕上がっていました。すごい実現力。
— 漆原正貴 (@japanfield) May 23, 2019
行ってきたんです。のぞきみカフェ。なんなんだろうなー「こんなのあったら面白いよね」を本当に面白く形にできるこの力。もうまんまとワクワクしっぱなし。派手な演出が起こるわけではないカフェでたまたま気になる会話の隣の席へののぞき見。これがこんなにもエンタメになるのね。語りたいが文字数が https://t.co/SDJVwVP2II
— トンカ💀株式会社闇 (@tonka1981jp) May 23, 2019
「#のぞきみカフェ 」面白かった!演劇的なものにどうインタラクティブな要素をつけるか、絞り込み方を分かっている感じ。関与できる楽しさがしっかり感じられる。
— 石川淳一@エレメンツ (@ele_jun) May 26, 2019
わざわざ1泊増やして見た甲斐があったというもの。
一晩経って頭を整理してみて、#のぞきみカフェ は今の時代にトランスメディアストーリーテリングをやる場合、どういう提示方法があるか、一つの代表例になるとても良く考えられたイベントだったと思う。
— 石川淳一@エレメンツ (@ele_jun) May 27, 2019
以前も思ったけど、きださおりさんは体験型ゲームにおいて非常に優れたゲームデザイナーだと思います。
— 石川淳一@エレメンツ (@ele_jun) May 27, 2019
「隣の人の話をのぞき見できたり意見できたりすると楽しそうだよね」という【面白そう】な切り口を、じゃあどういう風にシステム設計すれば【面白い】になるか、ちゃんと考えて作っている。
#のぞきみカフェ 、先日参加してきた!
— いわたか (@iwataka1325) May 26, 2019
カフェで起こるさまざまな出来事を、居合わせた人物としてのぞき見できるイベント。
構成は想像以上に演劇感が強かったけれど、楽しかったー!
細かな部分までしっかり作り込まれていて、「えっ!?」ってなる瞬間も…!
他の物語も気になる!のぞき見したい! pic.twitter.com/Yc4t1PbaPn
#のぞきみカフェ
— ちゃんみな (@tyan_mina65) May 25, 2019
こういうのめちゃめちゃ好み…!!
『エモ』よりも『素敵』って感じの体験。終わった後はなんだか暖かい感覚が残りました😊
見学席なら空いてるっぽいので明日また来るか真剣に考えています()
<レポート・考察>
この中で、のぞきみる「視点」を持つことで、日常は忽ち一線を超え「非日常」へと変貌する。と書かれているのですが、まさにやりたかったことが伝わっているなあと思いました。私は普段リアル脱出ゲームなどの"非日常空間"を作っているのですが、その中でも「感情を日常に持って帰れる」ということはとても大事にしています。と同時に、何も非日常空間じゃなくても、ワクワクやドキドキを感じられるシーンは沢山あると思っていて、まさに自分にとっての、カフェや電車の中で聞こえてくる知らない誰かの会話はその代表例だったりします。例えばのぞきみカフェでも、知らない誰かのサプライズに巻き込まれる、なんていうシチュエーションもあるのですが、こういったことも街中のレストランではよく起こったりしています。自分の持つ視点次第で、街中どこでもエンターテイメントになると思ったら、街を歩くのがちょっぴり楽しくなりませんか?なんて思ったりしています。
あと個人的には「どっちでもいい」観客参加型空間を作りたかったという気持ちがありました。何かを解決するために頑張っても、ぼんやりと眺めていても、どっちでも良い。普通にカフェにいる時と同じように、自由に楽しめば良い。ただ頑張った場合は、自分がその世界に影響を与えた感覚をしっかりと持てる。この感覚については、もっともっと研ぎ澄ませて行きたいと思っています。
というわけで、忘れ去らないうちにの備忘録でした。日常に溢れる空間を使っての「のぞきみ」シリーズは、これからも作っていきたいなと考えているので、もしこんな方がいたらtwitterとかでご連絡ください!
▶️カフェ、BAR、レストラン、本屋、ショップ、軒先などを舞台として活用させていただける・活用してほしい!という方
▶️一緒に作ったりプロデュースしたりしたい!という方
そうそう、今回たくさんの方のご協力無くしては成立しなかったのですが、中でも役者の皆様は、前例のない動きを素晴らしくアウトプットしてくださって感動ものでした。いかなるシチュエーションでも応用力と演技力を発揮してくれる方々だと思うので、一部の覗き見と共に、ご紹介です。
ポケットの中から覗く免許証ってちょっと面白いですよね。
電車の中でふと他人のLINEが見えちゃった時の気まずさといったら。
(関係ないけどガラケーって覗き見的には最高なんですよね。パカっと開いた瞬間に見えるその人の個性。スマホよりぐっと来ます。笑)
WEB上の情報は無限大。
そして、素敵なカフェスタッフのこちらのお方も。
以上、読んでくださってありがとうございました!そして、今回意図的にあまり情報を開示しなかったにも関わらず、どんなものかわからないこの妄想展示にお越しいただいた沢山の皆様、本当にありがとうございました!第二弾あるかな?!沢山面白い妄想が広がって、使ってみたい場所もあるので、開催される可能性は高まっております!お楽しみに〜!
※ 2020 3/6追記 メディア芸術祭推薦作品に選出いただきました
ありがとうございます。面白い体験を作ることに還元していきたいと思います。