はじめての読み聞かせのおもひで。

こんにちは。 

今日は私の読み聞かせ初体験のおはなしです。

人に本を読んであげるのが楽しいって思ったのは小学生のとき。
私は3人きょうだいの一番上なんですが、当時は9歳半下の弟が生まれたばかりで母は忙しく。

2歳違いの上の弟は小学校入学前でした。
当時、彼とは二段ベッドの上下で寝てました。
小学校の図書室で借りてきた本を声に出して読んでいるうち、下に寝ている2歳違いの弟が物語を楽しみながら聞いていることが分かったのです。
私が眠くなって読むのをやめると、「もう少し読んで」と弟が言う。
弟が眠るまで読む。 何日かかけて一冊を読み終える。

誰かが、自分の読む物語に耳を傾けて、楽しみにしていてくれる。
その、あまやかな幸福感を知ってしまった (笑)

※私が当時、弟に読んだ本の中の一冊。「ピカピカのぎろちょん」(佐野美津男/作 復刊ドットコム)

あの幼い日の経験があったからか。 お互いに10代になっても本のことや将来のことや恋のことを語らいました。
特に好きな本の話はたのしくて。 よかったものを貸し借りしたり。
それは大人になっても続きました。

彼が40歳の時、ある病で入院して。そのときも私は本を抱えて見舞いました。弟は退院してから本の感想を電話で伝えてきたりしてくれ。

あの幼い夜のことが、時々なつかしく思い出されます。
お互いの顔が見えない場所で、同じ物語を追いかけた夜。

本を誰かのために読むという行為は、想いの受け渡しであるような。
物語をどう読み、どう感じたか。それを弟に手渡していた日々は、私の読み聞かせの原点。

きょうだい間での読み聞かせも、機会があればよいことと思います。
今日はこの辺で。

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