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ジャムを作ったら紅茶をいれろ


 人間のみなさんこんにちは。大浮藻です。


 冬になってスーパーの果物売り場にいちごが並ぶようになりましたね。少し早い春の香りを味わいつつ、今回はいちごジャムを作ります。


 前にマーマレードを作ったことがあるんですが(下記記事参照)、今回はいちばんベーシックにいちごを使ってジャムを作っていきますよ〜!

 正直なところ、いちごとかブルーベリーとかりんごとか、メジャーな果物は売ってるジャムを買ってきちゃったほうが確実に楽なんですけど、「な〜んも趣味がねえや」な社会人のみなさま、「人生が虚無」な人間のみなさま、「大鍋かき混ぜたいけど毒りんご作るの処理がめんどくせえな〜」な魔女のみなさまにおすすめなのが『ジャム作り』です。保存食にもなるし暇つぶしにもなるのでまあちょっと、これを読んでジャム作りの雰囲気を味わってみてください。


【必要な道具】

*鍋(できればホーローの鍋。なければ傷のついていないお鍋。傷がついていると、お鍋の金属が果物の酸で溶けちゃったりしてあんまり体に良くないです)

*おたま(かき混ぜる用、びんに入れるときにも使います)

*スプーン(アクをとるときに便利。なければおたまでも)

*びん(ジャムを保存したいときはこれ。なければジップロックに入れて冷凍庫へ)


【必要な材料】

*いちご 400g(生じゃなくて冷凍のいちごでもオッケーです!)

*砂糖 260g(いちごの60%の量。甘いのが苦手な場合は減らしても大丈夫ですが、その場合保存性は落ちます)

*レモン汁 大さじ1



【作り方】


①まずはへたの付いたいちごをきれいに洗います。ヘタ、切り落としたくなっちゃいますけどまだ我慢です!先にヘタを切ってから洗っちゃうとなんか水っぽくなる感じもあるので、へたはつけておきましょう。どうしても切りたかったら切っても大丈夫です。欲望を優先させてください。どのみちヘタは取りますからね。

②鍋の重さを計りで計ってください。鍋の重さを覚えておいてくださいね〜!(洗い物が増えても構わないぜ!という人はこれをやらなくても大丈夫です)

③水を切ってヘタを落としましょう。ヘタを落としたいちごは②の鍋に入れちゃってください。(まだこの時点で鍋に入れたくない!な人や、洗い物が増えても気にしない人は適当なボウルに入れておきましょう)

④いちごが入った鍋を計りで計ってください。②で出した鍋の重さを引いて、いちごの重さを出してください。(ボウルにいちごを入れていた人はいちごの重さを計ってから鍋にいちごを入れてください)

⑤いちごの重さの60%のお砂糖を入れて、いちごにまんべんなく砂糖をまぶします。こんなに砂糖入れるの!?って不安になると思うんですけど、そういう不安が常に襲いかかるのがお菓子作りです。わたしもジャムを作るたびに毎回「こんなに砂糖入れるの!?」って驚いてます。

⑥最低でも3時間放置。今すぐ火にかけたい気持ちを抑えて3時間放置。この間に録画見たり本読んだりして暇をつぶしましょう。

 3時間も放置すんの!?と思ってしまうところですが、いちごのエキスを出すのにはそれくらい待たないとだめらしく。冷凍のいちごだとそんなに気にしなくてもオッケーです。冷凍のいちごは火にかければ問答無用で溶けるし、その間にエキス的なものがお砂糖に溶けちゃうので。


いれたての砂糖
まぶして1時間後
2時間後(時折混ぜてくださいね)
3時間後
4時間後

 これは一時間ごとのいちごの様子なんですが、(今回は4時間置いてみました)見れば『じゃあ仕方ねえな、待つか』の気持ちになるかと思います。いちごを潰さないように時折かき混ぜて放置。待ちきれなかったらもう仕方ないから火にかけちゃいましょう。なんとかなります。早くジャム作りたいときもあるもんね。
 早く作りたいときはいちごを潰しながら火にかけていくのがいいかなと思います。

⑦レモン汁を入れ、アクを取って煮詰める。

 はい出ました『アク』。アクってなんやねんと思ってしまうんですけど、なんか白っぽくて様子のおかしい泡は全部アクだな!と思ってすくっちゃってオッケーです。取っちゃおう全部。

火にかけ始めるとこんな感じ

アクを全部取り切れなくても失敗にはならないですし、アクじゃないものをすくっちゃってもジャムが若干減るだけですからね。自分の感覚を信じて『アク』、すくってみましょう。

 アクをすくいつつ、焦がさないようにジャムをかき混ぜて煮詰めていきます。お鍋の底に火の先が触れてるね、みたいな中火で煮詰めていきますよ!


魔女の宴か?みたいな気持ちになります

 煮詰めてるとこんなふうに泡がブワワッとしてビビるタイミングが出てくると思うんですが、怖かったら全然火をゆるめちゃって大丈夫です。怖いんだから仕方ないです。無理してまで煮詰めなくて大丈夫!

 強めの中火で短時間で煮上げると風味が損なわれずおいしい!と言われてはいるものの、ジャムのコンテストとかに出すわけじゃないですからね!安全第一でまいりましょう。
 風味の良さが大事なのとかもわかりますけども、普通に食べて美味しい果物は火を通したって美味しいですからね。そこはもう美味しい果物を作ってらっしゃる農家の皆さんに感謝ですよ。

 煮詰まったかどうかを見極めるポイントとしては、『カプチーノに浮かべるような泡立てたミルク』みたいな、『細かい泡』が、『地獄の沼かマグマ』のような、『大きくてボコッ、ボコッとする泡』になったらだいたい煮詰まってます。スプーンでちょっとすくって、水の入ったコップにたらしてみましょう。水の中で散ることなく塊で落ちていったらもう火は止めちゃいましょう。

 多少ジャムがゆるかったり、あるいはちょっと焦げちゃってても大丈夫。失敗だ〜!とか思わずに、『赤くてきれー!』くらいの気持ちでいましょう。砂糖といちごとレモン汁で作ったものが美味しくないわけがないですからね。いちごのいい匂いがしていませんか?もうそれで大成功ですよ。

⑧瓶につめる

 煮沸消毒(※びんが浸かるほどのお湯で十分ほど沸騰させ、その後自然乾燥させ、消毒すること)した瓶に詰めて(びんのフチの1センチ下くらいまで。結構ギリギリまで入れましょう)、蓋をギュッとしめ、2分ほどしたらひっくり返します。本格的に保存したい人は『ジャム びん 脱気』とかで調べるのをおすすめします。今回の『2分ほどしたらひっくり返す』は簡易的な保存方法みたいなやつなので、長期間の保存には向いていません。

 びんがない場合、煮沸消毒はちょっとハードル高いよ〜という場合は、冷めたジャムをジッパー付きの冷凍可能な保存袋に入れて冷凍庫に入れましょう。冷めないままジャムを入れると熱で袋が溶けちゃうので、必ず冷ましてからお願いします。これが多分一番簡単な気もしますが、使うときに若干めんどくさいです(ビニール袋からジャムをすくうのは結構手につくので)。


 これにてジャム作りはおしまい!翌朝のパンに塗って食べてもよし、紅茶にひとさじ垂らして飲むもよし。一度開封したジャムは冷蔵庫(びんの場合)に入れて早めに食べきってください。ジッパー付きの袋は冷凍庫でも冷蔵庫でも保存できますが、びんは冷凍庫に入れちゃだめです。最悪の場合びんが割れるので。



 ここからは片付けのお時間です。

 お菓子作りで一番面倒なのがこの〝片付け〟ですね。砂糖は鍋にこびりつくし楽しいとこ(ジャム作り)はもう終わっちゃったし……。なんならちょっと鍋焦がしちゃったし?洗うのめんどくね?になるターンですね。すくなくともわたしはそうなんですけども。

 タイトルの『ジャムを作ったら紅茶を入れろ』、ですが、片付けのライフハックです。ジャムをつくると煮ている間に泡がブワワッてなるタイミングがあると思うんですが、その時ってどんなに気をつけてても鍋肌にばっちりジャムがついちゃうんですよね。で、煮詰めてる間にこびりついちゃったりして洗うのがちょっと手間。そんなときにおすすめな方法がこちら。

『ジャムを作ったあとのお鍋で紅茶を作る』。

 これです。

 やり方は簡単。お鍋の中に水を入れて、鍋にこびりついたジャムを溶かしながら沸騰させて、沸騰したところに紅茶をいれてしまえばオッケー。簡単に美味しいフルーツティーができます。洗い物が楽になります。

鍋にくっついたジャムが……
こんなにきれいに!

 これからの時期だと湯煎でチョコを溶かしたりもするかなと思うんですが、そのときにも湯煎で残ったチョコにホットミルクを注いでホットチョコレートにして飲んだりすると洗い物が楽ですね。おいしいし。


 こんな風にゆる〜い感じでお菓子を作ってみるのもなかなか楽しいので、気が向いたら果物とお砂糖を買ってきてジャムを作ってみてください。


 

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