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ご褒美のようなプレゼント。4歳と6歳の確かな成長

「〇〇くん、おにいちゃんになっちゃった!」
息子が目をキラキラして言う。

娘のお迎えは、いつもだったら私の電動自転車に乗る。でも今日は、ストライダーで行きたいと言うのでOKを出してみた。

ストライダーとは、ペダルのないランニングバイクのこと。
足の蹴りで進み、足を使って止めます。
バランス感覚を養うのに、最適な乗り物。

息子はストライダーが大好き!
スピードを体感できるし、遠くまで出かけられるから。

そんな大好きな相棒とともに初めて、幼稚園まで向かった。

とはいえ、私は神経を使う。
幼稚園は住宅地内にあるため、そこまで車が通るわけではないけれど、暗いから注意しなければならないから。

息子は進むことに懸命になっていて、周りを見ていないため、私が彼の目になる必要がある。

「〇〇くん、後ろから自転車が来てるから、端に寄って!」

私の声を聞くと指示を守り、きちんと止まってくれる。大人にとっては当たり前の行為も、息子にとっては奇跡の動きだ。

しかも、「うしろからきてる」
と、自発的に停車していてビックリ!

2台の自転車が後ろから来ていることを察して、自分で判断したようだ。

1年前は停止線も無視。いかに速く進むかに命を懸けていたけど、随分と周りを見られるようになったなと感動する。


「〇〇くん、ストライダーうまいね~!!」

幼稚園の先生に褒められて、ドヤ顔の息子は園前の道路を行ったり来たりしている。心なしか誇らしい顔をしている。

園では絵本を読んだり、お気に入りに黄色いシャベルを持って砂場に行ったりしているから、ここまでアクティブな姿を先生方も新鮮らしい。

人から前向きな言葉をもらえると、嬉しいよね。子供にも、言葉の真意がきちんと届いているんだと思い知る。

こうやって褒めてもらえる環境はありがたい。
息子も自信をもって、幼稚園を後にした。


一方、幼稚園からの帰り道のこと。
娘が歩いていると、後ろからストライダーに乗った息子が追突してきて、大騒ぎ。

「歩道の真ん中を歩いたら、ぶつかるよ。端を歩けばいいんじゃない?」

と伝えたら、娘は怒ってしまった。

「痛かったね。」
と先に、受け止めてあげればよかったな……。

そう思ったけれど、遅かった。
娘は1人怒って、走り出してしまった。

今日は息子の発達支援の日。

1日一緒だったから、仕事が進まず私も悶々としていた。子どもには関係のない理由だけど、親だって人間だ。
必ず最善の発言ができるわけではない。

娘の悲運は続く。

家に入ると、娘の机が荒らされていた。
今度は大泣き。

この机、パパからのお下がり。

夫はお正月に、自分の机を新調した。その際に、使わなくなった机を娘にリユースしたわけだ。自分のテーブルを持てた娘は大喜びで、自分のお気に入りの文房具をすべて並べている。

ママもパパも自分の机を持っているから、同じになれて嬉しいようで、家にいると自分の机に座っている。

その聖地を弟にいじられて、ぐちゃぐちゃにされたので激怒し、この世の終わりのように泣いていた。

「〇〇なんて、だいきらい!
こえもききたくない!こっちこないで!!!」

と、大人びた反撃をする。ちょうどパパが早く帰ってきたので、宥め役を任せて、私は夕飯の準備に取りかかった。

娘の泣きはヒートアップしているのが、寝室から聞こえる。
もう、すべてがイヤになり、

「いつも〇〇くんを1番にしている」

「私ばかり(おもちゃを)片付けている」

「ママたちの自転車(電動自転車)をこぎたいのに、のせてくれない」

などと、今まで我慢してたことを、すべて吐き出してきた。

夫は静かに宥めているけど、全く収まらないので、

「そんなにママの自転車に乗りたいなら、今乗りに行こう!!いつも乗せてあげられないのは、〇〇くんが後ろに乗っているからだよ。」

寝室の扉を開けて、私が間髪入れずに話した。

すると、娘はキョトンとした顔をして泣きが収まった。多分、ビックリしたのでしょう。

結局、自転車には乗らずに夕飯を食べた。

それでも、わだかまりは残っていた。



「ごめんなさい」




パソコンの前に座る私に、お風呂上りの娘が小さい声で言う。


今度は私が、キョトン。

かろうじて、
「こちらこそ、ごめんね」
とかすれた声で言う。


声を出す準備をしていなかったから、無理やり振り絞った。


プライドの高い娘は、謝るのを極端に嫌う。
促さないと謝らない。
それなのに、神妙な面持ちで謝ってきたので、面食らってしまった。

その後は仲直りして、上機嫌でYouTubeを楽しんでいた。

こうやって、子どもは少しずつ成長するんだな。

行きつ戻りつ。

自分の感情に折り合いをつけて、素直な心で。

今日は息子と娘から、ご褒美のようなビッグサプライズをもらってしまった。子供の成長を見習って、私も人間として成長していこう。
頼もしいプレゼントをもらった、幸せな1日でした。

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