見出し画像

怒るということ

もともと人間は、生まれたときに「怒る」という感情がない、らしい、と聞きました。

20世紀の半ば頃、東南アジアの密林の中でオオカミに育てられた兄と妹が保護されたことがありました。二人は、親として自分たちを育ててくれたオオカミを目の前で撃ち殺されているわけですが、そのことに腹を立てたり怒ったりすることはありませんでした。怒りというものは、どうも後天的に周りの人間から教え込まれた感情のように思えるのです。

「神様に好かれる話」 小林正観

撃ち殺されたら、瞬間、動かなくなったオオカミを見て戸惑うことはあったかもしれませんが、それで即仕返し、という思考展開にはならないのでしょうね。

ですから、腹を立てたり怒ったりしたあとは、必ず疲れます。ぐったり疲れます。多分、それは装っているからです。腹が立っているのではなく、自分が腹を立てて怒っているように装うことで問題が早く解決するという、そういう方法論を後から身につけたにほかなりません。

「神様に好かれる話」 小林正観

欲しい結果があり、そのための手段としての怒り。
子どもを学校に行かせるために。
取引先を自分の有利な条件で動かすために。
うまくいかない自分を鼓舞するために(時には自分にも腹が立ちますよね)

腹を立てている人を見ると、
 ①いやな気持になるので避ける
 ②早く収まってほしくて言うことを聞いてしまう
 ③自分にも怒りが沸いて相手とけんかしてしまう
 ④悲しくなる
 ⑤気にならない

など、自分の中の感情が動いて、何らかの行動が生まれます。
きっと、成長する段階で周りの人を見ていて学習したのでしょう。

腹を立てて「何かをどうにかしようとしている人(自分)がいる」
そこに
自分は、関係するのか → なだめる、要求を受け入れる、対立する
             観察する、解決のために他を頼る
自分は、関係しないのか → 離れる、無関心

相手が目上であっても、お客さんであっても、先生であっても、部下であっても、他人であっても、有名人であっても、
「自分がどうするか」は自分で決めていいのです。

「怒る」かどうかも、ね。

目的の達成のために、必ずしも怒る必要はないのですが、
時々使うと、結構、即効性があるのですよね。

怒るのは、疲れるのでほどほどに。


や~っぱり、笑顔がいいね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?