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風雨を凌ぐ
乱れた髪を直してベッドから起き上がる。薄暗い部屋に散乱した服に光が差し込んでいる。扇風機は二人のいるスペースとは全く違う方角を向いて、風を送っていた。月曜日の午後、小曽根真のピアノを聴きながら、台風が過ぎ去るのを待った。腐った古木の洞に身を潜めて、風雨を凌いでいる小動物のよう。
くだらないジョークも、台風の進路も、共通の知人の話題も、古いキャベツをざく切りにして作ったsoup。いろいろなスパイスを入れて、味わいながら咀嚼する。とろ火でコトコト煮るように、じっくりと語り合う。
長い年月繰り返し見ているデジャヴュ。現でも夢でも、きっと来世でも。
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