うちらはピッタリとハマってる?

先日「ニシハラさんのわかりにくい恋」という漫画エッセイを読んだ。
クセの強いニシハラさんと同じ会社で勤めるハルコのお話である。

これまで、現実でも創作物でもいろんなカップルや夫婦を見てきだが、ニシハラさんとハルコの2人には特に「ピッタリとハマってるな〜!」という感情を抱いた。面白すぎたので、彼にも勧めて読んでもらったし、ぜひ色んな人に勧めたいなと思う作品だった。

映画、小説、漫画、ドラマ…この世の創作物には色んなカップルや夫婦が溢れている。それに加えて、現実には友達のカップルや夫婦も周囲にたくさんいるし話もよく聞く。
街中やインスタで見て、知らない他人だけれど、洋服や喋っている雰囲気からお似合いだなぁ〜と勝手に思うこともよくある。

他人の目から見てお似合いに見えないとしても別に自分らが良ければカップルや夫婦は成立するものだと思う。
でも長い時間一緒にいればいるほど、それぞれに似てきて、二人の纏ってる空気感がなんかハマってるなぁ〜と感じるカップルが多い気がする。

他カップルを見てハマってるなぁ〜と思う度に、私と彼はどうだろうか?と考える。

私と彼は映画、読書、洋服、漫画、お笑い、ラジオ、タバコ、、、とあげればキリがないほど共通して好きなものがある。でもカテゴリー自体は共通してても、その中の好きなものジャンルが違うので、相手の好きなものを触れることは厭わないけど、相手の好きなものが自分の好きだったものを差し置いて一位になることはなかなかない。

デートのために待ち合わせしたら彼はブリティッシュな格好をしているのに対し私はストリートっぽい格好をしている。
私の自宅に着いて彼が音楽をかけるときはジャズや落ち着いたシティーポップが多いのに対し、私はラウドロックやメロコアなどを流したがる。
どちらかのタバコが切れたとき、彼は私のメンソールを吸いたがらないし、私もレギュラーのアメスピを貰いたがらない。

こんな感じで、お互いに趣味や好きなものがたくさんあるからこそ、なかなか外から見たらハマってないように見えるんだろうな…と思う。

私がなかなか見ない恋愛バラエティを好きだったアパレル店員の元カレに「カップルは服装の系統が一緒であるのが理想」と言われたことがある。きっと何かの恋愛バラエティから影響を受けたのだろう…。カジュアルで原色多めな服装を好む私に向かって、私服も洒落たスーツばかり着るような彼がその言葉を発したときはどう言う気持ちだったんだろうか?なんだか自分の「好きなもの」を否定されてる気がしてちょっと落ち込んだように記憶している…。

私がハマっているなぁと感じる対象の中に、ファッション誌の後ろの方のストリートスナップのコーナーに写っている服飾学生のカップルがいる。なんか、個性的で奇抜で各々好きな服を着てそうなのにすごいハマっている。

お互い好きを貫いてるように見えるのにハマっているのはたまたま好きなジャンルが一緒だったのだろうか…それとも一緒にいるうちにお互いの共通して好きなものを探り当てたのだろうか…。いずれにせよなんだがすごい憧れの気持ちを持ってしまう。

お互いの好きなものをリスペクトして、その好きなものに触れて、自分にも取り入れてみよかなと思える柔軟な心の持ち主同士がハマってるなぁ〜と感じるカップルなのかもしれない…

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