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銀行や証券会社の「保証」について

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/660/1141993
※大河内薫"お金の学び"ラジオ Voicy 2024年5月8日放送より

どうも、大河内薫です。
本日は、「銀行、証券会社、暗号資産の取引上の保証」のお話です。
Voicyプレミアムリスナー限定で相談フォームを設けており、先日届いた質問が今回のお話のきっかけです。
これ、知らない人が結構いると思うので、今日あえて通常放送で回答していきます。




■NISAは口座開設した会社が倒産したら損失になる?

~質問~

「他のプレミアムリスナーの方には 、"基本のキ" のお話だと思うので恥ずかしいのですが、聞くは一時の恥と心得て質問します。先日、家族でNISAの話になりました。娘に勧めるために私から切り出したのですが、旦那がNISAは口座開設した会社が倒産したら損失になるからリスクが高いぞと話していました。私はNISAは得しかないと思っていたのでとても驚きました。と同時に学んでいたつもりが確かな学びではなかったのかもと不安になっています。NISA、できたらiDeCoも!のメリットについてお話をお願いします。(放送回を教えてくださってもありがたいです。)」

相談フォームの質問より

NISAは口座開設した会社が倒産したら損失になる” というリスクがあるのかどうかですが、皆さんどうですか?
これは、知っているか知らないかだけの話だと思います。

結論は、リスクはほぼないです。

なぜかというと、証券会社は投資家から預かっている有価証券などを経営が破綻したとしても確実に投資家に戻すようにしなければならないと法律で義務付けられているからです。
"会社の資産と投資家から預かっているお金、有価証券を区別して管理する" ということです。
これを「顧客資産の分別管理」と言いますが、証券会社は全ての会社にこれを義務付けられているんです。


■ 金融リスク

ただ、証券会社は一応会社なわけです。
会社は内部で何が起こっているか最終的にはわからないので、経営を圧迫している倒産間近の場合は、顧客資産に手をつける経営者もなきにしもあらずなわけです。
万が一そんなことがあった場合は、顧客資産は保証されません。
だからそこまでフォローしているのが「日本投資者保護基金」になります。
何らかの事情(ほとんどが汚料や会社ぐるみの顧客資産の使い込み)で証券会社が分別管理をしていなかった場合でも、1顧客あたり1000万円を限度として保証されます。

ただ、NISAは1800万円の上限がありますが、増やすつもりで皆さんやっているので3000万、4000万となった30年後の未来に、"証券会社が潰れて顧客資産の分別管理をしていなかった" となると、1000万円しか保証されないのでリスクはリスクです。
でも、そこまで考えなくていいと思います。
“証券会社が顧客資産の分別管理をしていない”ということはないと思いますし、していたものを崩すということはないと思いますので安心していいのかなというところです。


■預金保険機構

続いて「預金」はどうなのかというと、「ペイオフ制度」というものです。
1顧客あたり1000万円が保証されます。
でも、誰が保証するのか?
当然、銀行は保証してくれません。
なぜなら銀行が潰れるときに銀行保証できるのであれば、倒産しないと思うんです。
じゃあどこが保証をしてくれるかというと「預金保険機構」というところです。

【1000万円を保証する計算方法】
1金融機関ごとに合算して預金者1人当たりの元本1000万円まで

・1口座1000万円ではない。
・外貸預金は保証されない。
➝外貸預金は破産金融機関の財産の状況に応じて支払われるので、1000万円を保証することにはなりません。
・全額保証される預金もある。
➝それが当座預金と無利息型普通預金です。
当座預金は、決済用の口座で利息がつかず、小切手や手形などを扱うような口座で、全額保護されます。

当座預金は企業しか持っていません。
持っていない会社の方が多く、減っているんじゃないかなと思います。


■無利息型普通預金

「無利息型普通預金」は、利息を放棄すると全額保護されます。
2月と8月に普通預金の利息が振り込まれていることはありませんか?(毎月入ってくる口座もあります。)
今、普通預金の利息が20倍「0.001%から0.02%」になったので、「100万円で1年間200円」という感じになりました。
なので、これから普通預金の利息が少し増えると思いますが、それを「もらわない」という口座です。
これは、全額保護されます。


■預金利息と税金

「預金利息」は当たり前のようにもらっていますが、税金がかかっているのを知っていますか?
これも、天引きされているんです。
「約20%」と覚えておけば良いでしょう。

預金利息が、例えば「100万円を1年間普通預金に預け入れて0.02%つく。200円の普通預金利息。」振り込まれると思いきや、160円程しか振り込まれないんです。
なぜなら、「所得税」がかかるからです。
これも「源泉分離課税」と言って、そこで終わりなので確定申告が必要ないんです。

得税というのは、所得の種類が10種類あり、この利息は何に分類されるかというと、「利子所得」になります。
一番馴染みがあるのは「給与所得」、次が「事業所得」、あとは「退職所得」とかだと思います。

勝手に振り込まれてきて、勝手に税金が抜かれるというのは、証券会社でもお馴染みの制度があります。
それが「配当金」です。
当然、特定口座というものを指定している場合に限りますが、配当金は「200円の配当です」と言ったら、160円ほどしか振り込まれてこない。
先に税金が天引きされるという感じです。


■まとめ

保証から預金不足の話までしましたが、今日一番伝えたいのは、質問してくれた方に「証券会社が潰れても、その資産を脅かすことはほぼない」ということを覚えておいてほしいです。
この放送をきっかけにご家族でもう一度話して、一緒に学んでいただければ幸いです。

そしてもう一つ、「無利息型普通預金」。
預金利息は放棄することによって、その普通預金は全額保護される口座になりますので、そういうものを預金残高が1000万円以上ある方は、持っておいた方がいいかなと思います。
ただ、預金残高1000万円持っているのはもったいないので、インフレマインドにおいてはお金を手元に持ち続けるよりも、それを資産に変えていく方がいいわけですから、もしあるのであれば、全額保護される預金口座を持っておいていいかなと思います。


■お知らせ

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特殊詐欺から身近な詐欺について、事例があるよっていうのをね、 まあ金融庁の資料とか見ながらお話ししていくという感じで、 いやこれはね、勉強になると思います。
ぜひ聞いて欲しいと思います。

②5月8日Voicyコラボライブ
前半:20時から、大河内薫のチャンネル
後半:20時30分〜20時45分くらいから、衆議院議員の細野豪志さんのチャンネル

細野豪志さんと日本経済や経済政策、その辺りの話をしますので、ぜひ聞いてくれたら嬉しいです。


それでは、素敵な1日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ✨じゃあね!


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