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個別の状況に寄り添う「とはいえさ」が、逃げの言葉になるとき

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/660/1116104
※大河内薫”お金の学び”ラジオ Voicy 2024年6月11日放送より

どうも、大河内薫です。
今日は僕がよく使う言葉「とはいえさ」というものにちょっと迫ってみようと思います。

「とはいえさ」という言葉は、
「正論や理想論はあるけど、個別具体的な状況に照らすとなかなか難しいこともあるよね」という、一人一人の状況に寄り添う言葉です。
でも、その「とはいえさ」にも限界がある、そんなお話です。


◾️「とはいえさ」

この「とはいえさ」という言葉は、本当に僕の人生を大きく変えたといってもいいかもしれない言葉、考え方なんですよね。

『努力を語る前に、知らなくてはいけないモノがある』
というタイトルで何度もVoicyでお話ししていますが、僕は正論や理想論が大好きで、昔はそれで押し切ってものすごく厳しいことを言っていた人間でした。根本は変わってないから今でも厳しいは厳しいと思いますが、とはいえ理想論や正論を真っ直ぐ突き詰められない人が、努力をしてるけど届かない人が、たくさんいるんだということを友人が教えてくれたんです。

努力をしろ、できるまでやれ、できるまでやり続ければ絶対にできる、とにかく死ぬほど努力をしろ…
僕は昔そんな感じでしたが、友人が

「君は努力をできる人間だけど、人によっては努力ができない場合もあるんだよ。境界知能というのを知ってるかい?」

と友人が教えてくれたんです。

境界知能というのはWHOの定義でIQ70〜84を指します。
昔、IQ70〜84は知的障害の一種でしたが、その基準だと世界的にあまりにも障害者が増えて支援が追いつかなくなるので、今は健常者として扱われています。この境界線の部分にある知能指数なんです。
だからこの境界知能と言われる部分のIQを持っている人たちは、頑張っても頑張ってもうまくいかないということが多々あるんですよね。そういう人たちに向けてとにかく努力をしろ、結果が出るまでやり続けろという理想論と正論を振りかざすのはおかしいなということに気づきました。
だから本当に友人には感謝をしています。

これはとても重要なことなので定期的にVoicyで発信をしているし、「とはいえさ」という言葉を僕はよく使うようになりました。
昔は、努力をすれば結果が出るから結果が出てないのは努力不足でしょといって終わっていました。でも今は「とはいえ個別具体的に色々な状況があるからね」と言って寄り添えるような人になれたらいいなと思って、理想や正論を振りかざしてしまいそうになるときは必ずその裏側を見て考えるようにする、そんな人間になれたんですよね。

◾️「とはいえさ」の逃げ道

ただ、この「とはいえさ」は使い方を間違えるとただの逃げになってしまいます。

よくあるパターンですが、現代日本は給料だけで一生暮らしていくのは厳しいということはなんとなくみんな分かってきたと思います。
その日暮らしはできるけど、老後年金ともらえないかもしれない退職金と、そして給与で何とか蓄えてきた資産で最後まで走り抜けられるのか?老後の人生は安泰なのか?といったら、かなり疑問ですよね。
そうすると何かをしなきゃいけない。その代表格が副業とか投資とかになってきます。

投資はNISAというものがこれだけ知名度を得たので、かなりやりやすくなったと思います。
だけど副業とか脱サラして事業を起こすということに関しては、まだまだやっている人は少ないですし、「やろうと思っているけど、いろいろな理由でできないんですよね」というような話はよく聞きます。

その代表格が「時間がない」「家族のOKが出ない」なんです。
これは今日の話の流れだと、副業がやりたいですというときに、副業は時間を作って正しく活動をしていけば必ず利益が出るものですから、結果が出てないってことは努力をしてないからだと切り捨てるのではなく、とはいえ個別具体的な家族の状況とかご自身の環境とかありますからね…みたいな話になります。
でも「時間がないから」とか「家族のOKが出ないから」というのはやっぱり努力不足だと思うんですよね。ここに「とはいえさ」を持ち込んでしまうと、それは逃げになってしまうのではないかなと思うんです。

もちろん世帯ごとに環境が違う、それはわかっています。
お子さんがいる世帯と単身世帯とでは扱える時間は全然違うし、そもそも異世界ぐらいの感じだと思います。だから当然時間がないのはわかっていますが、でもその人生を選んだのは自分ですよね。時間が欲しいんだったら作ればいいし、家族よりも副業を優先したいのであれば単身の人の時間の多さが羨ましいのであれば、家族を捨てればいいだけの話じゃないですか。

こういうことを言うと、家族を捨てるなんて…なんてことを言うんだ、という感情論が出てきますが、感情は関係ないんです。
自分の環境をどうしたいかというのは自分の選択の連続でしかないので、時間がとにかく欲しいのであれば一人になった方がいいということですよね。

でもそうじゃなくて家族と一緒に生きていくという選択をしているので、その中でどう時間をやりくりしていくかというのはやっぱり努力でしかないと思うんですよね。
だからここには「とはいえさ」って寄り添う余地はあまりないのかなと思います。

◾️もう一つの逃げ道

「家族のOKが出ない」
これは「家族のOKが出ない」というよりは「家族からOKをもらうプレゼン能力がない」と言い換えた方がいいと思います。

なぜなら副業をやるとしたら、事業をやっていくわけですから。
本業よりも大変な可能性もあります。全責任を自分で追うことになるし、ゼロからのスタートだからね。副業の方が大変だったりするわけです。
事業をするということは売り上げも上げるし、経費の使い方も考えなきゃいけない。お金の道具としての使い方というのもしっかりと学ばなければいけないし、ビジネスセンスを磨くためにいろんなことを考えなきゃいけない。
時には顧客や取引先と交渉をすることもあるのかもしれない。
そんな人が、家族…おそらく心が通っている一番の味方である家族を説得できないということは、事業をやるセンスがないんじゃないかなと個人的には思います。

副業をしなければいけないというのは分かるんです。この現代においては給料だけでは厳しいからね。とはいえ、やっぱり「家族からOKが出ない」というのは…「とはいえさ」と寄り添う余地はあまりないのかなと思いますね。

◾️「とはいえさ」で逃げないように

4〜5年前に、正論だけを振りかざして努力をしろ、結果が出ないのは努力が足りないからだ、とにかくやれというのは、それだけじゃないんだなと僕は気づいて発信の幅が広がりました。

とはいえ…「とはいえさ」では立ち打ちできない領域、「とはいえさ」を使ったら逃げ道になってしまう領域もあるんだなということを感じたというお話です。

結局のところ、自分の人生に一番寄り添ってくれるのは自分自身ですからね。判断は自分でしていかなくてはいけないので、言い訳は良くないなと思います。
環境がこうだとか状況がこうだとかいう部分は人それぞれいろいろあると思いますが、その中で最大限努力をするかどうかは一人一人が決めることができるわけだからね。それをやるのかやらないのか、それを精一杯やっても結果が出ないものはそれは致し方なしだと思います。

でも「とはいえさ」という言葉を自分自身の中で逃げとして使われないようにしっかりと確認をしたい、そういう意味を込めて今日はお話ししました。

◾️お知らせ

<YouTube更新>
第4回 住民税コレを知っていれば一歩リード!【税金で🉐をする #4】

住民税の全体像をお話ししています。
住民税は個人の税金で、結構侮れない存在です。住民税が原因で人生の窮地に立たされました という人もいるぐらいなんですよね。
今必要な知識ではないかもしれないけれど、人生80〜100年の長いスパンで考えると結構必要になる人も多い知識ですので、ぜひ一度確認してくれたら嬉しいです。

それでは本日も張り切っていきましょう。

それでは、素敵な1日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ✨じゃあね!

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