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アイデアを形にするコツ⑨:形にするってRPG!

こんにちは。企画プロデューサーの大木と申します。
noteにて、「アイデアを形にするコツ」や「企画づくりのノウハウ」をご紹介しています。

前回は、「大きな成果は、小さな成果の先にある」という考え方について、記事を書きました。
今回は、「形にするってRPG!」をテーマに記事を書きたいと思います。

実現したいアイデアがあって、それを形にする動きを起こしていく。
小さく種をまき、小さな成果が現れていく。
その小さな成果が次の取り組みにつながり、また新たな道が開かれていく。
やりたいことを形にするため、このようなことを数えきれないくらい行ってきました。
そしてその度に、「形にするって、RPGに似ているな 」と感じます。
RPGとは「ロールプレイングゲーム」のことです。
ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなど、私もたくさんのRPG を楽しんできました。

ドラゴンクエストで言えば、「平和のために魔王」を倒すという最終目標があります。
自らが勇者となり、目標を達成するために旅に出ます。
魔王を倒すためには、魔王がどこにいるのかを知らなければなりません。
そのため、まずは情報を集めないといけない。
また魔王を倒すためには、自分が魔王を倒せるくらい強くならなければいけません。
強い武器も必要になりますし、仲間も欲しくなります。
目標は明確にあるが、その目標はすぐには達成できない。
まずは手がかりを探し、自分を育てる必要があるのです。

プレイをはじめたら、身近なところから情報を集めます。
情報を集めるには、人に話を聞くことが一番です。
旅は、人と話すことから始まるのです。
自分が強くないうちは、まずは弱い敵を倒して経験値とお金を稼ぎます。
弱い敵から得られる経験値やお金は、わずかのものです。
でもそこから始めないと強くなれない。
前に進めない。

今できることから少しずつ、自分を強くしていきます。

ゲームを進めていくと、重要なアイテムの情報も手に入ります。
そのアイテムを手に入れるには、洞くつや迷路の中を進まないといけない。
やっとの思いで迷路をクリアしたと思ったら 、手に入ったのはアイテムを手に入れるための次の情報だったりする。
そんな時は、「とほほ、苦労したのに」と思います。
でも、迷路で戦ったことが無駄かといえば、そんなことはありません。
迷路をクリアしたからこそ、次に進める貴重な情報が得られたわけです。
また、一見遠回りだと思ったことが、振り返ってみれば、欠かすことができない貴重な経験だったりすることもある。
このあたりがRPGの醍醐味でもありますし、リアルの世界に通じるところでもあります。

ゲームでは「人を助けること」もよく行います。
困っている人に話しかけ、その人の課題を聞き、解決のお手伝いをする。
解決した後は、感謝の言葉とともに、重要な情報やアイテムがもらえたりする。
私もリアルの世界で、これと同じようなことを数えきれないくらい経験してきました。
自分ができることが増えてきたら、困っている誰かの力になる。
それが自分を成長させることにつながっていくし、結果的に、貴重な何かが得られる機会となる。
RPGから、この世界で生きるための知恵を、私はたくさん学んできました。

次のステージに進む

経験値が増えれば、レベルがあがります。
レベルがあがると、すごい呪文が使えたりする。
それがRPGの楽しみだったりします。
レベルをあげるためには、モンスターと戦わないといけません。
リアルの世界で「自分のレベルが停滞しているな」と感じる時、私はふと考えます。
「自分は戦っているだろうか」と。
「戦うことを避け、逃げてばかりいないだろうか」と。
また、思うように前に進めない時には、このようなことも考えます。
「もしかすると、次のステージに進む時なのかも知れない」と。
慣れ親しんだ、いつもと同じ場所。
そこをグルグルと周回しているだけでは、目標の達成に近づくことはできない。

次のステージ進めるのなら、そのステージに進み、新たな冒険をはじめる必要があるのではないか、と。

「アイデアを形にする」は、冒険そのもの

ここまで、RPGに例えて、アイデアを形にする際に私が学び、心がけてきたことを書いてきました。
あらためて思うのは、「アイデアを形にする取り組みは、冒険そのものだなあ」ということです。
先の見えない世界に踏み出し、手がかりを探しながら一歩一歩前に進んでいく。
「うまくいくはず!」と思ったことが、うまくいかない。
傷ついて倒れることもあるけれど、そこから学べるものもたくさんある。
旅を続けていると、行動を共にしてくれる仲間に出会うこともある。
予期せぬ危機に遭遇し、それを乗り越えることで、自分の経験値を大きく高めることができる。
高くそびえる壁を乗り越えるため、努力と試行錯誤を繰り返す。
そして歩み続けた先に、ゴールが待っている。
諦めなければ、このリアルの世界でも、何らかのゴールにたどり着くことが絶対にできる。
私はそう思っています。
冒険するということは、「自分の経験をクリエイトすること」だと私は思います。
誰かが決めたレールの上を走るだけなら、自分の経験をクリエイトすることは、なかなかできない。
でも自分の意思でやりたいことを形にしようと思うのなら、道なき道を歩む覚悟を持てるのなら、自分の経験を自分でクリエイトすることができるようになると、私は思います。

経験の質が、生活の質を変える

話が少し横道に逸れます。
M.チクセントミハイという心理学者が、こんなことを言っています。
「生活を改善するには、経験の質を改善せねばならない」
なるほどなあ、と思います。
退屈で無意味な生活を、楽しさに満ちた生活に変えるためには、経験の質を変えることが必要だ。
目標を達成する際に待ち受ける、様々な障害。
それをクリアするたびに自らの能力は高まり、高いレベルのチャレンジに挑むことができる。
その充実した経験の中にこそが、楽しさがあり、生活に豊かさを感じることができる。先日読んだ『フロー体験・喜びの現象学』という本の中で述べられているキーメッセージです。
アイデアを形にすることは、私は目的だと思ってきました。
しかし、もしかすると、それは手段なのかも知れない。
アイデアを形にする冒険の旅に出ることで、楽しさや経験を得ることができる。
それこそが、もしかすると、一歩を踏み出す本当の意義かも知れない。
RPGは、魔王を倒すことが目的ではない。
RPGの目的は、ゲームを楽しむことそのものだ。

以上、アイデアを形にする意義を、RPGに重ね合わせながら、私の考えをご紹介させていただきました。

もし参考になったり面白かったりしたら、💛を押していただけると嬉しいです。

【投稿を少しお休みします】
ある出版社さんから、新たに本を出させていただくことになりました。
しばらくは、本の原稿執筆に取り組みたいと思います。
落ち着いたら、投稿を再開いたします。

ちなみに、2022年3月2日ごろ、私の2冊目の著書が出版されます。
学校の先生向けに書いた『プレゼン指導の基礎ガイド』という本です。
プレゼン上達のコツや子供たちへのプレゼン指導法が主な内容です。
ご参考まで。^^

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