嫌いな上司

社内には一人は苦手な人がいるもので、、、

今年の夏頃からその人と同じ部署になってしまい、今日まで働いた感想を書いていこうと思う。


新人潰しの異名を持っている人が、社内には二人いる。西の〇〇(←名前)、東の〇〇。その東の方が僕の苦手な人だ。とにかく気性が荒く、その日の機嫌によって仕事の態度がガラリと変わる。辛辣な言葉も多く、その人から言われた「よく人間として生きてこられたな」という言葉が、僕を傷つけた言葉ランキング上位に入っている。僕の同期はその人が嫌すぎて違う部署に移動した。


僕もその人が嫌で仕方なかったが、常にニコニコヘコヘコしながら、仕事を周りの人よりも多くやるようにした。周りの人からはゴマすりなんて言われるくらいに。


その調子で仕事をしていると、いつの間にかあっちから雑談をしてくるようになった。雑談の中で、その人は絶対に頭を下げないように生きてきた、ということを知る。僕とは真逆だと思い、その生き方はとても難しいことなんじゃないかと思うと、初めてその人のことを尊敬できた。


それから僕が変わったのかその人が変わったのかわからないが、その人から出る言葉が冷たい八つ当たりから、温かみのあるイジりに聞こえるようになっていった。


ある日、その人がちょっとしたミスをして、僕がミスをカバーしたときに「ごめんね、ありがとう」と言われた。その人から今まで一度も聞いたことのない種類の言葉で、なぜだか感動してしまった。



伊坂幸太郎の「ガソリン生活」という小説に書いてあったのだが、人間が働く上で3つの欲求があるらしい。

「認められたい」「役に立ちたい」「褒められたい」


一癖も二癖もある上司にこそ、こーゆー欲求は強くなるものらしい。今ではその人は好きな上司になった。

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