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忠津陽子初期作品が読める場所

この2月、『ザ・少女マンガ! 忠津陽子の世界 ラブコメディのスペシャリスト』(編集=図書の家、立東舎) が発売されました。

たいへん遅くなりましたが、あらためて……

祝!!

厳しいご時世の中での制作、ご苦労が偲ばれます。お元気そうな忠津先生のお姿を拝めることも、たいへんうれしい!!



往年の忠津陽子ファンの方、少女まんが研究の方にとって、待望の一冊ではないでしょうか。

忠津陽子先生らしい絵柄の表紙!(そうそう、忠津陽子先生のカラーといえば、黄色だわ〜ばっちりだわ〜と思いました) 内容もカラーイラスト多々、超ロングインタビューあり、単行本未収録作品あり、年譜や作品リストありと、とてもすんばらしい!

忠津陽子先生は、1967年に『別冊マーガレット』(別マ)でデビュー。以後、1970年代半ばまで、『別冊マーガレット』、『週刊マーガレット』(週マ)、『デラックスマーガレット』(デラマ)などの看板作家(集英社専属作家)として、途切れることなく多くの作品を発表し続け、大変な人気を誇っていました。

少女まんが館(女ま館)には、忠津陽子先生の初期作品を読みに来られる熱心なファンの方がいらっしゃいます。その方がおっしゃるに、

「初期の忠津作品は単行本未収録がすごく多い。それは、なにも忠津作品に限らず、少女まんが全般にいえることだけど。あれだけ人気があった作家なのに……。たぶん、ご本人が不本意な作品なのかもしれないけれど……。編集さんの意向が強かったり、原作があったりなどで」
……とのこと。

というわけで、ご本人的には微妙な作品なのかもしれませんが、いやいや、1960年代後半からの別マの魅力(「別マメモリーズ 1964-1969」 集英社)は、忠津陽子先生の登場で、ますます光り輝くのです。

みなさんに、ぜひ、見て読んで欲しい。

わたしは1970年代別マッ子なので、リアルタイム読者でなかったのが、残念。

ですが、10年程前に少女まんが館(女ま館=じょまかん)へ寄贈いただいた60年代の別マを見て読んだとき、忠津先生の、その絵柄の際立って上手&垢抜けている感は、ハンパないっっっと思いました。

さらに、お話の底抜け明るい感、読後のさわやか感もハンパない。

「ほんとに、人間が描いているのだろうか?」と、感じるほど。今回発売された本のタイトルにもあるように、まさに「ザ・少女マンガ!」「ラブコメディのスペシャリスト」。

まごうことなき、少女まんがの神様のおひとりだと思います。

さてさて、それで、この『ザ・少女マンガ! 忠津陽子の世界 ラブコメディのスペシャリスト』巻末の作品リスト(労作!頭が下がります!!)をもとに、女ま館蔵書、1967〜1970年の別マ・週マ・デラマを調べてみました。

忠津作品 単行本未収録の雑誌掲載号、ほぼ女ま館にそろっていました(1967年9月〜1970年12月)。(多くの雑誌を寄贈くださった方々に、深く御礼申し上げます)

なかったのは、一冊だけ。1968年 別マ 2月号。

この号、女ま館にはありませんけれども、国会図書館、米沢嘉博記念図書館、東京都立多摩図書館にはあるようです。

それぞれに『別冊マーガレット』1970年までの蔵書検索をしてみたところ、国会図書館・米沢嘉博記念図書館ともに、すべてそろっているわけではなく、抜けている号もそれぞれにあったりします。

東京都立多摩図書館は、60年代別マはそろっているものの、1970年代前半に抜けがそれなりにあるようです。大阪の国際児童文学館も別マ検索してみたところ、1960年代はないものが多いですが、1970年からはそろっている! すごい!!

少女まんが館の忠津作品掲載号(60年代の別マ、週マ、デラマ)は、どれも開架式で手に取りやすい場所にあります。

インターネット上での蔵書検索はできない女ま館ですが(蔵書整理は遙かなる夢のひとつ)、リアルな現場検索はそれなりにできております。

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『ザ・少女マンガ! 忠津陽子の世界 ラブコメディのスペシャリスト』 を手にして、忠津陽子先生の初期作品が読みたい! と思われた方は、

*国会図書館
*米沢嘉博記念図書館
*東京都立多摩図書館
*大阪府立図書館 国際児童文学館

上記に加えて、おそれながら、

少女まんが館

へ、行かれると、読むことができます。

自宅で寝っ転がって読むような、そんな読み方もできるのが、少女まんが館(女ま館)です。

でも……ん!?  東京と大阪だけ……いまは……むずかしいご時世ですが、世の中が落ち着いたら、忠津陽子初期作品読書ツアーへ……しあわせ気分になること請け合いです。(オールド少女まんがリテラシーが条件ではありますけれど……心をまっさらにして、見慣れれば、ふと気がつくとハードルを越え、すぐに獲得できちゃう……と思います)。

関係ないようなあるような話ですが、1967-1968年は、世界的に事件・新たなムーブメントの続出で、現在へ続く文明文化のひとつの特異年であったらしいのですけれど、忠津陽子先生の登場も、1967年。少女まんがの世界でも特異年だったと感じます(1960年代後半全部が特異年代ともいえると感じますが……)。
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大井夏代

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うれしいです!
少女まんが館(東京都あきる野市)共同館主。もうひとりの館主・中野純との共著『少女まんがは吸血鬼でできている』(方丈社)を2019年初めに上梓。神奈川県三浦市出身。http://www.nerimadors.or.jp/~jomakan/