一日一絵:オランダ デン・ハーグの思い出。旅の道も、人生の道も迷いはつきもの。
ネットで予約したホテルが見つからない。
知名度のない小さなホステルのためか、地元の人に尋ねても頭を横に振るばかり。
とあるひまそうなガソリンスタンドがあったので、そこに入り尋ねた。
若い店員が、親切にも地図を出して調べてくれたがわからない。
その時、一台の車がガソリンを入れるために入って来たので店を出た。
通りに出て、手持ちの地図を見ながらトボトボと歩いているときだった。
突然「ヘェーイ!○×▽※*・・・」という声がした。
オランダ語か英語か聞き取れないので振り向くと、先ほどの若者が大きく手招きしている。
日本式のではなく、手のひらを上にしてすくい上げるような動作だ。
これぞ欧米式なんだな、と感心しながら引き返すと、ガソリンを入れに来た人を親指で指さし、「彼が知っている」と言う。
その人に尋ねると「私の職場だ」と言う。
何のめぐりあわせか、今夜泊まるホステルの従業員だった。
その人の車に乗って、玄関に横づけ・・・玄関と言うほどのものではなく、通りに面した入口だったけど。
異国の地で途方にくれているとき親切な人に出会うと、それはいつまでも心に残る旅の思い出だ。
マウリッツハイス美術館:フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」で有名。