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ハーレムの美少女たちの冒険

アムステルダムから電車で20分ほどの町、ハーレムに滞在したときである。
 
早朝、ホテルの近くの水路を散歩していると、小さなボートに乗って3人の少女が遊んでいた。一人の少女が立ち上がった時、小舟は激しく揺れた。瞬間、転覆するのではないかと、思わず「アッ!危ない」とつぶやいた。
 
近くに保護者らしき人はいない。内心「これで大丈夫なのかな」、と感じながらも、彼女たちの勇気には感心した。手を挙げると笑顔で手を振ってこたえてくれた。大人になったらすばらしい美人になる笑顔だった。
 
そういえばここはハーレム、この地からアメリカへ移住した人たちが、ニューヨークのハーレムを造ったのだった。その当時は高級住宅街だったそうだ。
勇気ある彼女たちの先祖は、世界中に散らばった。日本へは、オランダ船でヤン・ヨーステン(東京八重洲の地名になった人)、共にやって来たウイルアム・アダムス(英人、三浦按針)が漂着し、家康の信任を得て武士となった。
そんな先祖を持つ彼女たちには、恐れを知らぬ冒険心が宿っているのかもしれない。
 
昔の写真を断捨離しながら、追憶にふける老人のこの頃・・・