沖縄県議選2020情勢分析/その③豊見城市区、糸満市区、島尻・南城市区 、宜野湾市区
さていよいよ29日告示のためスピード感をもっていきましょう。
●豊見城市区(定数2)
前回の結果
2議席を3人で争う豊見城市区。「アメリカが最も恐れた男」不屈の人、瀬長亀次郎さんのお孫さん、瀬長美佐雄氏が2期目を目指します。
対する自民候補はジャージと竹刀が似合う体育教師のような県議でおなじみ島袋大氏。怖いのは見た目だけではなく、デニー知事へのほぼ恫喝に近い議会質問が2018年に話題になりました。
まさに沖縄自民党劣化の象徴のような人物。眉毛もキンキンに剃り上げていてシンプルに怖いです。そんなわけで、保守が割れて、現豊見城市長の山川仁さんの兄である山川泰博さんが立候補しました。安倍官邸菅派直系の島袋氏と心ある沖縄保守の山川さんの激アツい闘いです。河井克行、案里夫妻の公選法違反の捜査が進み菅官房長官の威光が落ちていることや、前回落選の新田候補が社民系だったことを考えると、保守の下克上も有り得る、なかなか興味深い選挙区です。
●糸満市区(定数2)
前回の結果
定数2を3人が争う糸満。今回も前回とまったく同じ顔ぶれです。ただ新垣新議員もまた激しいヤジで問題になった人物です。(まったく沖縄南部自民議員は触れたくないほど怖いです、、、)
しかも新垣氏は辺野古県民投票法案に反対票を投じたゴリゴリの安倍官邸系自民議員。これらの有権者を軽視したひどい経歴がきちんと共有されれば、デニー県政派2枚抜きの可能性は充分にあります。
●島尻・南城市区 (定数4)
前回の結果
4議席を6人で争います。現在は与野党2−2。もういい加減、おじさんの顔を見すぎて区別がつかなくなってきました。おじさん中毒。しかもこの選挙区は大城さんが3人。めまいがします。紅一点の女性候補も自民公認でした。これはおじさん疲れ票を集めてしまうかもしれません。うまい戦略です。
前回の選挙で座波さんが取りすぎたため、自民系の新垣さんが落選してしまいました。この票割りがうまくいっていれば旧オール沖縄1ー反オール3だったので、今回は確実にそこを狙ってくるでしょう。
さらに大城民夫さんが立憲の推薦を受けたことと、大城憲幸さんのおおさか維新が沖縄から消滅したことで、かなり混沌とした選挙区になっています。
旧オール沖縄陣営にとってもっとも危ない選挙区かもしれません。候補者調整がうまくいっていない感じがします。
座波ーさんが辺野古県民投票に反対した、バキバキの安倍官邸系自民議員だということを追記しておきます。
●宮古島市区(定数2)
前回の結果
与野党1−1。今回も2議席を3人で争います。
前回トップ当選した亀浜玲子さんが立候補の意向を示していたのにも関わらず、国仲氏で一本化したという経緯が謎の選挙区です。
自衛隊基地の建設が強行される中、旧オール沖縄が危ない橋を渡るのか?コロナ禍もあり掴めなかったので、引き続き取材したいと思います。
座喜味一幸氏も県民投票に反対した人物。もう一人の下地康教氏のホームページも、、、、、
こんな感じで菅義偉人脈を猛アピールしていました、、、怖い。
今時、おじさんとおじさんが握手しているのを見て喜ぶ有権者がいるのでしょうか?利権誘導のアピールでしょうか?
自民系が虎視眈々と2枚抜きを狙っている。危険な選挙区ですが。コロナ対策の失敗で全国的に自民党の支持率が下がる中、その影響がどう出るか注目です。
まとめ
3議席落とせば過半数割れのデニー県政陣営。北高南低の旧オール沖縄人気が浮き彫りになった形です。もちろんそれは辺野古の建設が北部だからというのもあるでしょう。あと南部に行くほど自民党議員が怖いのも不思議でした。公明党の票の動きも読めず、まったく気の抜けない選挙になりそうです。
また気づいたのは、やはり候補者の高齢化、さらに女性議員の少なさ。時代に逆行しています。新時代沖縄どこへやら、、、、
そしてデニー知事以降の次世代のエースの不在を感じました。
自民系の方が世代交代にはうまくいっている印象なので、
10年後15年後を見つめる議員をいかにして育てるかが旧オール沖縄陣営の課題と言えるでしょう。(共産党だけがそれに成功している気がします)
コロナとも合間って非常に引きの弱い選挙ですが、これからの沖縄に後悔を残さないようにぜひ、この連載を参考に選挙へ行ってください。
期日前投票は5月30日からです。
大袈裟太郎=猪股東吾
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