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インフルエンザなど体調不良の従業員に勤務をさせる是非について

「死亡事故起こした「はとバス」運転手はインフルエンザで高熱」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191205/k10012203301000.html

まずは被害者となられたタクシー運転手さんにお悔やみ申し上げます。
これはバスという大型の自動車による事故ですので生死の問題となってしまいましたが、そういう業務でなかったとしても、体調不良であることが原因で重大問題となる可能性がありますので、経営者・管理職・人事担当者の皆様には、他人事として考えず危険性の回避について真剣にお考えいただきたいです。

インフルエンザだけではありませんが、法定伝染病に指定されているような疾病に罹患している従業員は、まずは休ませることをお考えいただきたいと思います。2019年4月から年次有給休暇を5日以上取得させる義務が課せられるようになったことなど、国の方針としては長時間労働の廃止と共に休日の確保も重視しています。今後の世の中の流れを考えると、疾病に罹患しているような従業員に勤務させた場合の企業の責任は大きなものとなりそうです。となれば、従業員を休ませることができない勤務体系は変えていかないといけなくなると思います。
そのような社会情勢の中で、もしも「無理やり働かせた」という見方となるような報道などが行われた場合の企業にとっての損害がどれほど大きくなるのかは考える必要があります。当然に新しい人を雇う場合の障害になりますし、大企業ほど悪いイメージになるリスクは嫌いますので、お取引きにも関わってくる可能性があります。
間違っても精神論によって無理やり働かせるようなことがあってはなりません。その場合はパワハラとしてのトラブルも生じ得ます。もしも直属の上司となる方がそのような言動をとっているようなことがあれば、企業として厳に慎むように指導していただく必要があります。
最悪の事態が生じた場合の損害と、そのような事態を回避するための費用とのどちらが大きいかは、考えるまでもないことだろうと思います。

もちろん、そんな簡単な話ではなく、人手不足をはじめとした様々な問題があることは重々承知しております。しかし、今後は、そのような従業員を勤務させたことに対する批判は大きくなってくると思われます。今すぐの話ではなくても良いですので、従業員を休ませることができるような体制づくりをお考えいただく必要があると思います。
                           (2019.12.5 記述)

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