クラウドファンディングを応援してください!

『写真集キャンドル革命――政権交代を生んだ韓国の市民民主主義』(キム・イェスル著、キム・ジュヒョンほか写真、パク・ノヘ監修、白石孝日本語版監修、韓興鉄・青柳優子ほか訳、予価3500円+税)を翻訳出版するためのクラウドファンディングを、11月11日から始めました。

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私がキャンドル革命について詳しく知ったのは、昨年3月『ソウルの市民民主主義――日本の政治を変えるために』を刊行したときです。キャンドル革命は、長らく続いた格差の拡大や政権と財閥の癒着に怒りを爆発させた市民たちが始めた非暴力の市民革命で、これによって韓国の憲政史上初の大統領弾劾が実現しています。2016年10月から17年3月にかけて行われたこの市民革命に、私は大きな衝撃を受けました。それは、以下の3つの理由からです。

第一に、実に数多くの韓国市民たちが「主権は国民にあり、すべての権力は国民から発生する」という韓国憲法第1条の「国家の基本的価値」を守るために闘ったということです。毎週土曜日にソウルの市街に100万人以上の市民が集結。最大時には韓国全土で約70か所におよそ200万人が集まりました。(韓国の人口が5000万人ですから、25人に1人が街頭に出たことになります。)憲法がないがしろにされる日本との違いに目を開かれました。

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第二に、最初から最後まで暴力がなく、平和的集会が貫かれたことです。「平和集会でとどまってはいけない」という論争も起きました。しかし、市民は暴力を誘導する動きに巻き込まれることなく、銃も火炎瓶でもない小さなキャンドルを掲げました。100万人が集まった集会で非暴力が貫かれたこと、香港の現状を見るにつけ、この重要性を改めて大切にすべきでしょう。

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史上最大規模の全国232万人が集まった集会の日。

そして第三に、この集会に結集した市民の力を背景に、朴槿恵(パク・クネ)大統領を退陣に追い込んだことです。市民が直接参加をして政権交代を実現させただけではなく、同時に新しい政権をつくるためのさまざまな政策作りが市民運動の中で行われました。

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一方で、なぜ、日本では、疑惑のデパートのような安倍政権が続くのでしょうか。
すでに支援して下さった方のお1人は、こう言っています。
「日本の市民運動が韓国をお手本に盛り上がり、政権を倒すまでになるよう頑張りましょう」
私もまったく同じ気持ちです。

昨年10月に白石孝さんらとソウルのNGO「分かつ文化」を訪ねて実際にこの写真集を見たとき、即座に日本で発刊しようと思いました。何しろ写真の迫力に衝撃を受けたからです。見開き一面に並ぶキャンドル、降りしきる雪の中でキャンドルを掲げる市民たち、光化門を埋め尽くす人びと、若者たちのきりっとした視線、親子連れや恋人同士……。文字はまったく読めないけれど、モノクロ写真をつうじて熱気が伝わってきます。

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そして、信頼する旧知の友・韓興鉄さんの訳を読んだとき、若い女性著者が綴った文章のメッセージの強さに驚愕しました。それは「経済より正義」「成長よりも成熟」という歴史的宣言です。公正と公平が良い経済の土台であるという彼女の言葉に心から共感しました。

いま来年1月早々に書店に並ぶことを目指して、追い込み作業中です。何しろ写真集ですから、印刷にも用紙にも普通の本よりずっとお金がかかります。もとより初版は赤字覚悟です。とはいえ、赤字額は減らしたいし、定価は少しでも下げたい!
当初の目標額の60万円は早々と達成しましたが、次なる目標として掲げた100万円に向けては苦戦中です。
どうか皆さん、21世紀の無血市民革命の意義を目と頭で知るために、日本の民主主義を蘇らせるために、ぜひこのクラウドファンディングを応援してください!よろしくお願いします。


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