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オーガニックスーパーで感じた疑問

9月19日、「パリ発のオーガニックスーパーマーケット」と銘打つBio c’ Bon(ビオセボン)に、ぼくが理事を務めるコミュニティスクールまちデザインの講座で、初めて行った。訪れたのは2016年に一号店としてオープンした麻布十番店(港区)だ。

ホームページの「私たちがめざすもの」には「普段使いできる幅広いオーガニック商品の品揃え」「話して、納得して購入できるコミュニケーションのあるお店」などと書かれている。売られているのは、野菜・果物、肉・魚、惣菜、酒、化粧品などだ。

ぼくにとって意外だったのは、野菜・果樹の売り場が狭いこと。150アイテムという説明を受けたが、それぞれの数が非常に少ない。面積は全体の1割以下だろう。そして、ほぼ想像どおりだったのが、びっくりするほど高いこと。たとえば、トマト1個158円、大根2分の1カット198円、リンゴ3個680円……。これを「普段使い」できる改装は、きわめて限られるにちがいない。産地は、長野県・岐阜県・千葉県が多かった。果物は通常、半分程度が海外産だという。

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「お客様の3割は外国人です。とくに週末は周辺の大使館関係者でにぎわいます。外国の方にとっては、認証の有無が当然の基準になっていますので」
それなら7割の日本人はどうなんだと、嫌みの一つも言いたくなる。
「私は週の大半は各地の有機農家を回っています。でも、JAS認証を取得していない農家さんと個別に信関係を築くのは大変で……」

それはあなたの有機農家との付き合い方の問題でしょうと、嫌みの二つも言いたくなる。
全体に、地産地消やフードマイレージの削減という問題意識は希薄だ。安全なら、オーガニックなら海外産でもいい(仕方ない?)という発想は、ぼくには受け入れがたい。

ただし、ワイン・日本酒、菓子類、ソーセージなどの加工品は、それほど高くない。これらの国産品なら買ってもいいと思った。

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現在、都内に11店、神奈川県に3店あるが、ぼくはリピーターになろうとは思わなかった。同じオーガニックスーパーなら愛知県に4店ある旬楽膳のほうがずっとよい。有機JAS認証を取得していない本物の有機野菜が並ぶし、産地は東海地方を優先し、価格も適正だから。


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