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good-bye world

明日、世界が滅んで何も無くなったら良いのに。

そうすればあの嫌な旧式の店長の顔を見なくていいし、明日の飯の心配も要らない。
総人類機械化計画が完了したってのにあたしの生活水準は80年ずっと苦しいままだし、これから先もずっと同じ朽ちない体で永遠にケチな仕事を続けていくのだろう。機械化すれば人類は労働から解放されるって触れ込みは何だったのだろう。

馴染みのスタンドでいつもの固形フードとワンカップ酒を買う。何か面白いテレビでもやってたら良いのだけど、この間始まったドラマは辛気臭くていけない。こう、パーッっと景気の良い話がいい、例えば上司をぶん殴るとか。

家のドアの解錠コードを入力しようとして、違和感に気づく。家の中からカレーの匂いと鼻歌が聞こえる。お隣はこの間メモリアウトして当局に連れて行かれた。

あたしは一人暮らしの筈だ、この間交換したニューロンメモリチップが壊れていなければ。

2章へ続く


この作品は逆噴射小説大賞応募のために書かれました。小説の冒頭を400字で書いて投稿するというものです。https://diehardtales.com/n/nfce422e0faef

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