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私達を岩手に呼んだ理由は

皆さまごきげんよう。いぬくまの泣き虫な方、えんじです。

今回は前回の続きになります、何とか岩手に引っ越してきて、順風満帆・・・どころか仕事はすんなり決まらないし無理が祟ったのか救急搬送されたりと、前途多難過ぎて手術室に連れてかれる車椅子にて堪らず

「アタイの人生なんでこうも楽しいかなぁ・・・」

と笑い出し看護師さんにこいつヤベェって顔されたのがもう半年近く前。

何年振りかの岩手の夏、関西出身の旦那に

「エグい。」

と言わしめる暑さの中、綴っております。さて本日は、そんな楽しい毎日の中経験したいまだに信じられない本当にあったお話。

3月ももう後半に差し掛かった頃のことです、漸く余裕が出てきて新しい住まいや職場にも慣れた頃でした。車を持っていないので基本移動は徒歩か公共交通機関になります。ほいでもよく休みの日は互いの職場へお迎えに行くんですね。

その日は旦那が私の職場に迎えに来てくれたんです。来る途中で旦那は遠くに見える小高い場所にに鳥居を見つけたと言いました、帰りに確認するとずっと遠く、丘?のような林のような場所に何やら確かに鳥居らしきものが見えました。木々の間から覗くような感じではっきり鳥居であるかは判断できず当時は「よく見つけたなぁ」としか思いませんでした。それからすっかり雪も溶けて暖かさも増してきた4月、運動にも丁度いいと頻繁に迎えに来てくれた旦那が不思議な事を言い出したんです。

「やっぱり見られている気がする。」

何回目かの帰り道、旦那が突然そう言うもんだから怖がりの私は当然ビビり散らかすわけで。話の切り出し方、主語、マジ大事だって事を半べそかきながら熱弁しました。

どうやら迎えに来る度に例の鳥居(?)がやたら目に入るらしく・・・って、目の前にある訳じゃないし小さくしか見えない距離のそれは普通に歩いてれば視界にも入りづらいのにね、なにそれ怖い。

一応魔女修行中を名乗ってはいますが私霊感全くありません、直感もヤドン並みに鈍いです、まぁ私が目指している魔女ってのはよく言う妖しい呪文唱えて魔法で火を出すとか言うのではないので、霊感は必ず必要と言う訳ではないし、と言うより旦那と暮らし始めて数年、思ったのは

その手の勘は旦那の方がずっと鋭いと言うこと。だからこそ余計に怖い。

「行ってみないか?あそこへ。」

旦那はもう覚悟が決まっているようだったので、私も腹を括った訳です。

次の二人で休みの日、あの小さな鳥居(?)を目指すことにしました。

とは言ったものの・・・

どういけばあそこに辿り着けと・・・?

遠くにぽつんと見える小高い丘の上、つながる道もそこからは判断できませんでした。勘を頼ってとりあえず鳥居が見える方角に進みました。名前があるのかも分からないからとりあえず神社だと仮定してここから近い神社と方角から絞り込み二つの隣接している神社を見つけました。

問題は、そのどちらが「その場所」なのか。

なんとなく場所的にこちらかなと思っていた場所を目指していたのですが地図がうまく機能せず途中から旦那の案で先に行けそうなもう一つの神社に向かうことにしました。(今思えばこれも導きと言うやつなのか)

途中タヌキに出会ったり道なき道を転げ落ちかけたりしながらようやく辿り着いたそこは

金刀比羅神社

神社でした。通勤途中眺めていたのは間違いなく鳥居だったのです。

達成感と感動の中、奥に進んで行って二人で思わず声を上げました。

信じられない光景が飛び込んできたのです。上部の画像は後日に撮ったものですが石造の鳥居、こちらが私達が見つけた鳥居なのですがそのさらに奥、古い木製の鳥居があるのがお分かりいただけますでしょうか?

その鳥居に、真上の木から折れて落ちてきた大幹が絡まりながら倒れ掛かっていました。

咄嗟に素人ではありますがこの状況は非常に良くないものだと確信しました。

言葉を交わさずとも旦那も同じ気持ちだと、気づいた時にはなんとかして取り除けないものかと大幹と格闘していました。もちろん道具なんてありません、幹はそこそこ太く、成人男性の腿くらいの太さはあったように思えます。あんまり大きいので折ろうとしてもびくともしませんでした。

20分ほど二人で汗ばみながら格闘しようやく鳥居からどかすことに成功した瞬間、鳥居の外からお社に向かって風が吹き抜けていき驚きました、今まで必死になっていたから気づかなかった可能性ももちろんありますが。でも少なくとも来た当初は無風でした、止まった時間、とでも言いましょうか、とにかく動と静で言うなら静の状態。そんな印象を持ったのを覚えています。大幹を取り除いた後、小高い丘の上に立つだけあり素晴らしい眺めと気持ちの良い風が吹き抜けるそこはとても心地よくて参拝と、無事大幹を怪我なく取り除けた感謝を伝えた後もしばらく景色と風を楽しんでからその日は失礼しました。

帰ってからです、二人で大騒ぎし出したのは。(遅え)

なんの気無しに気になる神社行ったらまさかのそんなことになってて、思わず取り除いたら急に風がブワァーーって。こんな貴重な体験させて頂いたら、というか実際起こることが分かってしまったら、神と呼ばれる存在が本当にいらっしゃってもおかしくないのでは、と言う結論に至った訳です。二人で大興奮でした。

種が芽吹くように

それらが神様かどうかは私たちにはわかりません、ですが辛い時、危ない時、理屈では説明つかない不思議なことや偶然が起きて救われたことがある。加えて私達夫婦は色んな偶然とたまたまが重なり言い知れぬ力に突き動かされたからこそ、こうして私は今、旦那の妻として隣で生きていると考えています。

少なくない偶然とたまたまが組み合わさっていなければ、きっとお互いすら知らなかったでしょう。

それを起こし、道標を下さった存在に漸く些細なお礼が出来たのではないかと。

いつもは感謝を精一杯伝えるしか出来ませんがなんらかの形でお役に立てたのではと。

その神社の御祭神を調べると旦那が兼ねてより気になっていた神様だと言うことがわかり、神社の名前を調べたり土地について調べました。今回の経験を機に考えが変化しました。

神社やその場だけではなく、御祭神について、何の神様でどういった歴史があるのか、その場に祀られた経緯、当時の文化や歴史、根付いていた八百万の神に敬意を払う自然信仰について・・・私達の好奇心はまるで連鎖爆発を起こすように色々な物に繋がり巻き込み、広がりました。

二度と戻るつもりは無いと一人旅立ったこの場所にどう言う訳か二人で戻り、このような経験をして・・・呼ばれたんじゃないだろうか、そうでないにしろ絶対意味がある。それならこの地についてもっと知り、成長していくだけだと。

そして活動していくにあたり、何らかの形は残したくてこうして拙くはありますが綴らせて頂いています。

まだ最終地点は全くわかりませんが、好きな事を大切にして自分に後ろめたい事はしないように生きていればきっと見えてくると思ってます。

不安しかない将来より、後悔しない今日を

さてさて、今回はこれまでにしておこうと思います。

この一件を軽ーく飛び越えるような夢のような1日についてはまたの機会に

そして間違いねぇ、ここに私たちは呼ばれたと確信した出来事についてはまたさらにその先で・・・。

今日も、出来ることを精一杯やるだけ。

えんじでした。

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